1. 2020年12月の新設住宅着工、前年比9.0%減 市場予想は3.7%減


国土交通省が1月29日発表した建築着工統計調査によると、2020年12月の新設住宅着工戸数は前年同月比9.0%減の6万5,643戸で、18カ月連続で減少した。QUICKがまとめた市場予想の中央値は3.7%減だった。
内訳をみると、持ち家は2.4%増の2万2,819戸で、2カ月連続で増加した。貸家は11.5%減の2万4,423戸で28カ月連続の減少だった。分譲は18.4%減の1万7,622戸と、14カ月連続で減少した。
同時に発表した2020年の新築住宅着工戸数は前年比9.9%減の81万5,340戸だった。4年連続で減少した。


2020年(令和2年)12月の新設住宅着工戸数


利用関係別 戸数 対前年同月増減率
総数 65,643戸 Δ9.0%
持家 22,819戸 2.4%
分譲住宅 17,622戸 Δ18.4%
貸家 24,423戸 Δ11.5%

 

2. 2020年の新築住宅着工、9.9%減 10年ぶり低水準

国土交通省が1月29日に発表した建築着工統計調査によると、2020年の新築住宅着工戸数は前年比9.9%減の81万5,340戸だった。新型コロナウイルスの感染拡大などの影響が出た。減少は4年連続で、着工戸数は10年(81万3,126戸)以来の低水準だった。
2020年12月の新築住宅着工戸数は前年同月比9.0%減の6万5,643戸だった。QUICKがまとめた市場予想の中央値(3.7%減)より減少率が大きかった。減少は18カ月連続で、これは減少率の比較が可能な1957年1月以降で最長だった1997年1月から1999年2月(26カ月連続)以来の長さ。季節調整済みの年率換算値では前月比4.2%減で、3カ月ぶりに減少した。
内訳を見ると、持ち家が前年同月比2.4%増の2万2,819戸だった。増加は2カ月連続で、民間資金による持ち家の増加が寄与した。
貸家は11.5%減の2万4,423戸だった。減少は28カ月連続。民間資金による貸家が43カ月連続で減るなど、低調な動きが続いている。
分譲住宅は18.4%減の1万7,622戸だった。減少は14カ月連続。一戸建て住宅が8.9%減の1万1,315戸と13カ月連続で減少したほか、マンションも31.3%減の6,149戸と、2カ月ぶりに減少した。

2020年(令和2年)の新設住宅着工戸数

利用関係別 戸数 対前年同月増減率
総数 815,340戸 Δ9.9%
持家 261,088戸 Δ9.6%
分譲住宅 240,268戸 Δ10.2%
貸家 306,753戸 Δ10.4%

 

3.タマホーム、一時18%高 業績上方修正を好感

1月15日の東京株式市場でタマホーム株が急騰した。一時前日比262円(18%)高の1,737円まで上昇し、1年1カ月ぶりの高値をつけた。前日の取引終了後に2021年5月期の業績予想を上方修正し、従来の最終減益から一転して増益としたのが好感された。併せて年間配当も増配予想とし、個人投資家らの買いが集まった。
終値は240円(16%)高の1,715円で、1月15日の東証1部の値上がり率で2位だった。タマホームは今期の連結純利益が前期比2%増の52億円(従来予想は22%減の40億円)になる見通しだと発表。注文住宅や分譲住宅の販売が好調なためで、年間配当計画も60円から75円(前期は70円)に引き上げた。
今期は新型コロナウイルスの感染拡大や消費増税の駆け込み需要の反動で販売が鈍る懸念があるとして、業績を保守的に見積もっていた。だが在宅勤務の拡大など生活様式の変化を追い風に、強みである郊外の戸建て住宅の評価が高まっている。
松井証券の窪田朋一郎氏は「タマホームは増配で先行きへの自信を示した。マンションの高騰を受けて、割安な戸建てを選ぶ傾向も一部あり、中期的に株価は堅調に推移しそうだ」とみる。
もっとも、この日の値上がりでチャート上には「窓」と呼ばれる空白ができた。株価はここ3カ月間、おおむね1,400~1,500円の横ばい圏となっており、1月15日終値は25日移動平均を約2割上回る水準だ。短期的な過熱感への警戒や、目先の好材料は消化したとして、上値追いに慎重な声も聞かれた。

4.アキュラホームの注文住宅、ウイルス対策を標準装備

住宅メーカーのアキュラホーム(東京・新宿)はウイルス対策を標準装備した注文住宅の販売を始めた。在宅勤務の増加で光熱費を抑えたい人に向け、太陽光発電システムも搭載した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響が長引く中、新しい生活様式に対応した住宅で需要を開拓する。
ウイルス対策を装備した「地球と家計にやさしい家」を販売する。住宅は2階建ての3LDKで、延べ床面積が約105平方メートル。建物の本体価格は税別1,585万円からとなる。3月31日まで300棟限定で販売する。
空気中にオゾンを発生させてウイルスを撃退する装置を設置した。空気中のウイルスを不活性化する「ウイルスキラーエアシステム」を装備。低濃度のオゾンを空間に噴霧し、空気中のウイルスやにおいに対処する。
玄関のドアハンドルや手すり、スイッチにはウイルスを短期間で不活性化させる「ウイルスシールド加工」を施し、家庭内での感染を防ぐ。床や建具にも抗ウイルス、抗菌加工を施した。
コロナ禍で在宅勤務や外出自粛の機会が増え、光熱費の負担が高まっている家庭も多い。注文住宅では発電能力3キロワットの太陽光発電システムを搭載した。家計の負担を軽減するとともに二酸化炭素の削減にもつなげる。
同社は2020年7月にウイルス対策を豊富に施した「新生活様式の家」を発表した。今回発売した「地球と家計にやさしい家」は、その際に顧客から要望の多かった機能を装備した。

5.パナソニック 在宅時間を楽しむためのコンセプト住宅

パナソニックは毎年開催している「くらし体感スクエア」で「『間』のある家」を発表した。家庭で過ごす時間が長くなったwithコロナ時代に対応し、仕事も遊びも家で楽しむことを想定したコンセプト住宅だ。玄関を入ったスペースにあるタッチレス水栓、センサー付きの照明器具など、非接触デバイスも随所に活用している。
「くらし体感スクエア」は、住宅販売代理店や工務店、設計事務所といったパナソニックの顧客企業に向けた展覧会で、1年に1回のペースで開催されている。家づくり関連の新商品などに加え、毎年、提案力を備えたコンセプト住宅を展示している。
2019年は顧客を招いて開催したが、2020年11月の「くらし体感スクエア2020」はオンラインで実施した。「間」のある家をパナソニックのスタジオに建て、Web経由で紹介した。会期は2週間確保。これにより、全国の顧客が気軽に参加できるようになった。2019年の来場者は約1万5,000人だったが、今回はオンラインセミナーを含めて約3万3,000人が閲覧した。
「間」のある家の監修は、医学研究者・医学博士の石川善樹氏、設計はトラフ建築設計事務所(東京・品川)、スタイリングはインテリアスタイリストの作原文子氏が手掛けた。
withコロナの暮らしに着目した家
オンライン開催を決めたのは2020年3月のこと。同時に、提案型のコンセプト住宅の内容を方向転換し、石川氏に依頼をかけた。その時点で、新型コロナウイルス禍により、仕事や映画鑑賞などさまざまな要素が家庭に入ると分かっていた。そこで、住宅と非住宅のボーダーレス化や、家庭におけるウェルビーイング向上などをキーワードに、コロナ禍の暮らしに着目した「間」のある家というコンセプトが生まれた。
「間」のある家は、一般的な住宅の広さである約70平方メートル。円形の建屋の中央に円形のスペース「間」を配置し、そこからキッチンやバスルームなどが放射状に広がっている。この特徴的な間取りは、トラフ設計事務所によるものだ。中央の「間」を通ることで気持ちを切り替え、外出機会が激減したコロナ禍での生活にリズムをもたらす。
「間」のある家では、withコロナ時代の暮らしの質を向上させる工夫として、パナソニックの商品を各所に取り入れプレゼンテーションをした。玄関の外に設置した宅配ボックスは非対面で荷物を受け取れる。玄関を入ったスペースにあるタッチレス水栓、センサー付きの照明器具なども、非接触で操作可能だ。
机など仕事の要素を排除し、睡眠に特化して生活の質を高める寝室には、パナソニックのスポットライト型プロジェクター「スペースプレーヤー」を設置した。壁面に木漏れ日のような映像を投映し、空間に広がりと安らぎをもたらした。
シンクを中央に配置し、家族が集まって調理できるシステムキッチンや、照明器具をスマートフォンのBluetooth経由で操作できるスイッチは新商品だ。
パナソニック ライフソリューションズ社コミュニケーション部主幹の高松潤二氏は、「屋内外に配置したさまざまな商品は、新たに開発したものばかりではなく、既存商品の中からコンセプトに沿って集めたもの」と語る。
ほかにも、換気システムや空気清浄機などで快適な空気環境を提供する。在宅時間が長くなることから、増加する光熱費の削減につながるホームエネルギーマネジメントシステムも取り入れている。
オンラインで実施したアンケート調査では、宅配ボックスが最も導入意向が高かった。オンライン開催に切り替えて判明した課題は、想定していたが、素材感やサイズ感が伝わりにくいこと。2021年はリアルとオンラインの両方を活用した、ハイブリッド開催を考えているという。

6.すまい給付金、1年延長決定 政府、面積要件緩和も

政府は1月26日、収入が一定額以下の人を対象に住宅資金を最大50万円支給する「すまい給付金」制度の1年延長を閣議決定した。住宅の引き渡し期限を2022年12月末まで延長する。給付金の対象となる面積要件を50平方メートル以上から40平方メートル以上とし、小規模物件でも活用できるようにする。
すまい給付金の制度見直しは、政府が今国会での成立をめざす税制改革の関連法案が前提となる。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、住宅販売の冷え込みを回避する狙いがある。

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