1. 5月の新設住宅着工、前年比12.3%減 持ち家、貸家、分譲とも減少


国土交通省が6月30日発表した建築着工統計調査によると、5月の新設住宅着工戸数は前年同月比12.3%減の6万3,682戸と、11カ月連続で減少した。持ち家や貸家、分譲住宅がそれぞれ減少した。QUICKがまとめた市場予想の中央値(15.5%減)よりも下げ幅は小さかった。季節調整済みの年率換算値では前月比1.3%の増加だった。
貸家は前年同月に比べ8.1%減の2万4,040戸と21カ月連続で減少した。民間資金による着工数が36カ月連続で減少が続いているうえ、公的資金による着工数も2カ月連続で減少した。
持ち家は同20.7%減の1万9,696戸と10カ月連続で減少した。
分譲住宅は同7.6%減の1万9,602戸と7カ月連続で減少した。マンションの着工数が2カ月ぶりに減少したほか、一戸建て住宅の減少も続いている。


2020年(令和2年)5月の新設住宅着工戸数


利用関係別 戸数 対前年同月増減率
総数 63,682戸 Δ12.3%
持家 19,696戸 Δ20.7%
分譲住宅 19,602戸 Δ7.6%
貸家 24,040戸 Δ8.1%

 

2. パナソニック、インドに住宅部材のショールーム新設

パナソニックはインドにキッチンなどの住宅部材の総合ショールームを新設したと発表した。人口が拡大するインドで需要獲得を狙う。一般消費者向けにキッチンを販売するフランチャイズ店も2019年度中に5倍以上の11店に増やす計画も掲げる。2025年度にインドで住宅部材の売上高を100億円に増やす。
ショールームはインド南部のバンガロールに新設した。キッチンやシャワー、トイレなどの商材を展示し、インテリアデザイナーやデベロッパーなどに売り込む。
一般消費者向けにキッチンを販売するフランチャイズ店も拡大する。現在2店舗を展開するが、2019年度中に11店舗まで増やす意向だ。
パナソニックは2017年7月にインドでテストマーケティングに着手。都市部を中心に住宅の着工が相次いでいることに目を付けた。現在のインドでの住宅部材の売上高は非公表だが、まだ大きくないととみられる。2025年度に100億円まで拡大を目指す。
パナソニックは中国や台湾、インド、東南アジアを中心に、海外の住宅部材事業の売上高を2030年度に1千億円にする目標を発表している。2018年度の実績は49億円でインド市場の展開を加速し、目標達成に勢いを付ける。

3.<東証>タマホームが一時10%高 前期の業績予想を上方修正

タマホームが反発している。6月23日に、一時、前日比125円(9.9%)高の1,392円まで上昇した。同社は6月22日、2020年5月期の連結純利益が前の期比25%増の49億円になったようだと発表。従来予想から3億円上方修正した。収益拡大を好感した買いが集まっている。
主力の注文住宅事業で地域限定商品の利益率改善が計画を上回って推移したことや、不動産事業でオフィス区分所有権の販売が好調だったことが寄与した。タマホームは2月にもほぼ同じ理由で業績見通しを引き上げていた。
藍沢証券の三井郁男・投資顧問部ファンドマネージャーは「同社は土地の仕入れから家を建てて販売するまでのリードタイムが短い。経営環境が悪化しつつあるなかでも機動的に対応できたことが評価されている」と指摘。ただ、「経済の先行き不安などから足元では成約までに至る期間が長期化しつつあり、楽観視はできない」とみていた。

4.積水ハウス、純利益29%増 2~4月期 子会社化効果

積水ハウスが6月4日発表した2020年2~4月期の連結決算は、純利益が前年同期比29%増の306億円だった。同期間として過去最高を更新した。2019年10月に中堅ゼネコンを連結子会社にした結果、建築・土木事業の収益率が大きく改善。開発したオフィスや商業ビルなど保有する賃貸物件の入居率も堅調だった。2021年1月期通期の業績予想は据え置いた。
2020年2~4月期の売上高は25%増の5,980億円、営業利益は49%増の508億円と、いずれも過去最高を更新した。主力の戸建て住宅は消費増税による受注減の影響を受けて16%減収となったが、鴻池組を子会社化したことで建築・土木事業の売上高が6.8倍に増え、利益も押し上げた。
都市再開発事業ではオフィス・商業ビル、賃貸住宅など保有する賃貸物件の入居率が堅調に推移したほか、物件の売却も進んだ。米国で開発した賃貸住宅の引き渡しが完了し、海外事業の売上高は73%増えた。
2021年1月期通期は売上高が前期比7%増の2兆5,850億円、純利益が3%減の1,370億円とする従来予想を据え置いた。新型コロナウイルスの感染拡大による通期業績への影響を精査中としている。営業活動自粛などで足元の受注は減っている。

5.ノーブルホーム、栃木へ本格展開 5年で8~10店

住宅メーカーのノーブルホーム(水戸市)は栃木県内への出店を本格化する。小山市などエリアごとのニーズをくみ取りながら、今後5年で営業拠点を8~10カ所新設する方針だ。茨城県内の営業網がおおむね整備できたことから、県外の営業強化も図る。1級建築士が顧客の要望に応じて設計する新たな自社ブランド商品を県内外で展開していきたい考えだ。
同社は注文住宅の請負や設計、施工管理のほか建売住宅の施工販売、宅地の企画開発・販売など幅広く手掛ける。現在、茨城県内に19カ所の常設展示場を持つ。県外では宇都宮市と千葉県柏市に1カ所ずつ置く。
栃木への新規出店は宇都宮市、小山市、栃木市の3エリアを軸に進める考えだ。2020年春ごろに小山市にショールームを出店する予定で、販売や施工、打ち合わせなどにあたる。宇都宮市では総合展示場への出店を模索する。
栃木は土地を所持している顧客が比較的多いなど「茨城に類似している点が目立つ」(福井英治社長)。茨城県内で蓄積してきた営業ノウハウを生かしつつ、エリアごとに異なるニーズをくみながら展開していく。
1級建築士が顧客と綿密な打ち合わせを経て完成させる新ブランド「LASIQ(らしく)」の浸透も図る。「自分らしく暮らしてほしい」との願いを込めており、4月に茨城県ひたちなか市に初の取扱拠点を開いた。
同社の一般的な商品の平均価格帯は1坪(3.3平方メートル)55万円前後でLASIQは同65万~70万円程度という。やや価格が高くなるケースがある分、デザイン性を重視し、顧客の要望にきめ細かく対応して競合他社との差別化を図っている。
今後、茨城県内では水戸市やつくば市にもLASIQの取扱拠点を展開していく計画を立てる。将来は栃木県内でも同様に広げる構想もあり、幅広いエリアでブランド力を高めていきたい考えだ。
同社の2018年9月期の売上高は189億円。近年は特に新規出店や採用などが順調で、年15~20%増のペースで売り上げを伸ばしているという。既存店の売り上げを固めながら、新規出店も進めることで収益力を一層強化したい考えだ。

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