1. 2月の新設住宅着工、前年比12.3%減 貸家、持ち家、分譲とも減少


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国土交通省が3月31日に発表した建築着工統計調査によると、2月の新築住宅着工戸数は前年同月比12.3%減の6万3,105戸だった。8カ月連続の減少で、季節調整済みの年率換算値では前月比
7.2%増だった。QUICKがまとめた市場予想の中央値(14.7%減)は上回った。
貸家は18.9%減の2万2,638戸で、18カ月連続の減少だった。リーマン・ショック後の2008年12月から20カ月連続で減少して以来の長さ。金融機関による融資条件の厳格化が影響した。
持ち家は11.1%減の1万9,557戸と7カ月連続の減少だった。民間資金による持ち家の需要減が響いた。
分譲住宅も3.9%減の2万362戸と、4カ月連続の減少となった。一戸建て住宅の着工減が全体を押し下げた。


2020年(令和2年)2月の新設住宅着工戸数


利用関係別 戸数 対前年同月増減率
総数 63,105戸 Δ12.3%
持家 19,557戸 Δ11.1%
分譲住宅 20,362戸 Δ3.9%
貸家 22,638戸 Δ18.9%

 

2. 積水ハウスの今期、営業益微増の2,060億円 建築・土木など伸びる

積水ハウスは3月5日、今期(2021年1月期)の連結営業利益が前期比微増の2,060億円になりそうだと発表した。2019年10月に子会社化した中堅ゼネコンの鴻池組を傘下に持つ鳳ホールディングス(大阪市)などの事業を含む建築・土木事業の伸びなどが寄与する。
売上高は7%増の2兆5,850億円の見通し。事業別で建築・土木事業の売上高は2.7倍の3,250億円を見込む。営業利益ベースではリフォーム事業や賃貸・仲介を手掛ける不動産フィー事業が増益となる半面、戸建住宅事業や分譲住宅事業は減益となる見通し。鳳ホールディングスの子会社化の影響などで純利益は3%減の1,370億円を見込む。
あわせて発表した2020年1月期の連結決算は売上高が12%増の2兆4,151億円、純利益が10%増の1,412億円だった。
また、発行済み株式数(自社株除く)の1.02%にあたる700万株、150億円を上限とする自社株買いを発表した。取得期間は3月6日から2021年1月31日まで。4月24日に発行済み株式数の0.87%にあたる600万株の自社株消却も発表した。

3.新築戸建て引き渡しに遅れ 新型コロナウイルスの影響で

中国での新型コロナウイルス感染拡大の長期化の影響によって日本の新築住宅やリフォームの工事に遅れが出始めている。中国からの部品調達が滞り、住宅設備・建材メーカーの生産や住宅メーカーや工務店への供給に遅れが生じていることが原因だ。3月は新生活にあわせて引き渡しを希望する客が多いが、設備や建材の生産・供給遅れの解消の見通しは立っていないため要望に応えきれない状況となっている。
LIXILは2月中旬からトイレ全般やキッチンの一部、バスの一部、洗面化粧台の一部といった住宅設備・建材の新規の受注停止や供給の遅れの通知を出している。完成品は日本国内で生産しているものの、中国にある取引先の部品生産に遅れが生じているほか、日本への輸送の停滞が継続していることが響いている。TOTOでも同様に新規の受注停止や供給の遅れの影響が出ている。
大手住宅メーカーの大和ハウス工業や積水ハウス、旭化成ホームズなども建築中の戸建て住宅を引き渡す時期などが遅れる可能性を客に個別に通知し始めている。同時に、住宅設備・建材メーカー各社と現時点でどの商品が提供可能かを相談し、在庫を使うほか、グレードの違う商品や他の住宅設備・建材メーカーの商品といった代替品を客に提案するなどして対応している。
住友林業の市川晃社長は客への住宅の引き渡し時期がずれ込む恐れを指摘し、「2020年3月期の決算には大きなインパクトはないだろうが、商談に影響が出ている」と、新型コロナウイルスの影響の長期化に懸念を示している。
在庫を多く持っていない中堅の工務店でも新築戸建て住宅の完成時期を未定とする動きやリフォーム工事の着工の遅れが出始めているという。
こうした事態を受けて国土交通省も対応策を打ち出している。新型コロナウイルス感染拡大の影響でトイレやキッチン、バスなどの住宅設備・建材の納品が遅れている住宅などについて未設置の状態でも完了検査が円滑に行うことができるよう、2月に都道府県などに通知を出した。完了検査が受けられないと、住宅を客へ引き渡すことができない。
そのほか、2019年10月の消費税率の引き上げに伴う景気対策として導入した「次世代住宅ポイント」の付与の条件になっている2020年3月末までの着工についても、新型コロナウイルス感染拡大の影響で着工が遅れる場合は6月30日まで認めるとしている。

4.低価格戸建てウェブ販売 ライフデザイン・カバヤ

住宅メーカーのライフデザイン・カバヤ(岡山市)はウェブサイトで最安で898万円(税別)からの木造住宅の販売を始めた。用意した建設条件44項目の選択肢を段階的に画面に提示、施主だけで住宅をシミュレーションしながらプランを作成できる。相談を受ける担当者らの人件費を抑え、低価格化を実現、初年度100棟の販売をめざす。
販売するのは「KABACO(カバコ)」。まず2階建て和室無しに限定した。ウェブサイトで最初に屋根の形状を切り妻型か片流れ型、サイズは2LDKか3LDKかを選ぶ。
さらに外装や内装、キッチン、洗面・化粧台など8つのジャンルで色や部材などを選び、画面上に反映される住宅イメージ画を見ながら、プランを固めていく。会員登録すれば、部材単価や総額も確認できる。
施主側は都合のよい時間に様々なシミュレーションを試すことができ、家庭内などでの検討が進めやすい。メーカー側は定型部材準備で工場でのプレカット率を上げることができ、工期を従来の120日から105日程度まで短縮。相談業務と合わせて効率化が進む。
同社は、これまで坪40万~60万円の住宅を中心に扱ってきたが、カバコの下限は坪36万5千円。「顧客に若い年代を取り込みたい」(開発事業部)としている。

5.住宅ローン「フラット35」、省エネ優遇の要件厳しく

国土交通省と住宅金融支援機構は、省エネルギー性能に優れた住宅向けのローン金利を優遇する「フラット35S」について、金利の引き下げが受けられる要件を厳しくする。いずれかを満たせばよかった断熱性とエネルギー消費量の要件を両方とも満たすことを条件とする。環境性能の高い住宅の普及を促す狙い。
「フラット35S」は環境性能などを満たした住宅向けローンの借入金利をフラット35の水準よりも引き下げる。今回の見直し対象になるのは、このうち5年間、年0.25%引き下げる商品。現在はエネルギー消費量や断熱性といった省エネ要件のほか、耐震・免震性、バリアフリーなど6つの基準のうち1つでも満たせば優遇が受けられる。
2021年1月からは、省エネ要件についてはエネルギー消費量と断熱性の両方の基準を満たさなければ金利の引き下げが受けられないようにする。基準自体の中身は変えないが、より高い省エネの性能が求められる。
日本のエネルギー消費量は産業・運輸部門が減少か微増となる中で家庭は大きく増加している。
1990年と比べた消費量は運輸が1%増、産業部門が13%減だったのに対して、家庭では11%も増えている。
国交省は建築物省エネ法の改正でより環境性能が高い住宅の普及を促していく施策を講じている。年間8万~9万件の申請があるフラット35Sについても要件を厳しくすることで、住宅の省エネ化を後押しする考えだ。

6.住宅ローン減税 優遇条件を緩和 政府検討

政府は新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急経済対策で、住宅ローン減税の優遇条件を緩和する検討に入った。現行制度では、減税を受けられる期間を10年から13年に延長するには2020年末までに入居する条件があるが、これを延長する方向だ。経済活動が停止して年末までの入居が難しくなった消費者に配慮する。
自民党の税制調査会は週内にも幹部会合を開いて、緊急経済対策の中身を詰める作業に入る。
住宅ローン減税は、2019年度の税制改正で消費増税後の景気対策として、減税期間を13年に延長していた。延長を受けるには消費税率10%で建てた住宅に2020年末までに入居することが条件だったが、資材の調達が遅れるなどして竣工が間に合わなくなるケースが増えることが懸念されている。住宅業界側から2020年末までの入居要件を緩和するよう要望が出ていた。

7. 3月31日 低金利の住宅ローン提供、住宅金融公庫が業務終了

長期固定金利型の住宅ローンの提供を通じて住宅購入を後押ししてきた住宅金融公庫の業務が2007年3月31日に最終日を迎えた。設立は1950年。国内の住宅ローン残高の4割を占めていた時期もあった。個人の住宅取得に一定の役割を果たしたが、財政投融資を使った低金利での資金供給は民間金融機関から「民業圧迫だ」との批判が高まっていた。
こうした声も受け、2001年12月に小泉純一郎政権(当時)は「特殊法人等整理合理化計画」を決定し、公庫の廃止を打ち出した。融資は段階的に縮小し、2007年4月からは独立行政法人「住宅金融支援機構」に衣替えした。
公庫の業務の特徴は個人への直接の資金供給だったが、機構では民間金融機関の安定的な融資を後押しする証券化支援が中心となっている。金融機関と提携して扱う全期間固定型ローン「フラット35」が主力商品だ。

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