1. 9月の新設住宅着工、前年比4.9%減 市場予想は6.7%減


国土交通省が10月31日発表した建築着工統計調査によると、9月の新設住宅着工戸数は前年同月比4.9%減の7万7,915戸だった。3カ月連続で減少した。QUICKがまとめた市場予想の中央値は6.7%減だった。
うち持ち家は3.5%減の2万4,008戸で、2カ月連続で減少した。貸家は16.8%減の2万9,414戸と、13カ月連続で減少した。分譲は14.1%増の2万4,029戸と4カ月連続で増加した。


2019年(令和元年)9月の新設住宅着工戸数


利用関係別 戸数 対前年同月増減率
総数 77,915戸 Δ4.9%
持家 24,008戸 Δ3.5%
分譲住宅 24,029戸 14.1%
貸家 29,414戸 Δ16.8%

 

2.大和ハウス、台風被災者に住宅無償貸し出し

大和ハウス工業は10月17日、台風19号の被災者に賃貸住宅を11月末まで無償で貸し出すと発表した。大和ハウスグループが建設したり、管理したりしている物件の入居者で、浸水被害などで現在の住居に住むことが難しい人が対象。無償期間の終了後、家賃を負担して住み続けることもできる。

3.パナソニックホームズ、35年の初期保証 業界最長

パナソニックホームズは10月10日、新築住宅に対して業界最長となる35年間の初期保証を導入したと発表した。同社の製品の品質に起因する不具合が起きた場合、補修や製品の取り換えにかかる費用を原則、全額負担する。初期保証の対象期間を長期化して、購入者の不安を減らす。
初期保証の対象となるのは同社が指定する仕様のタイル外壁や屋根材を使った新築住宅で、今月1日以降に売買契約を結んだ物件。柱や基礎といった「構造く体」で35年間、屋根や外壁といった防水関連の製品で30年間保証する。これまで業界の初期保証の最長期間は30年間だった。
長期間にわたって製品の品質を維持できる耐久性を確認できたため、保証が可能になったという。台風や地震などの自然災害、経年劣化による変化は保証の対象外となる。

4.積水ハウスとMIT、健康を見守る家を研究

積水ハウスは10月18日、住む人の健康状態を見守る技術を米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)と共同で研究すると発表した。MITに研究拠点を設けるほか、米国で実際の住宅で実証実験も進める。脈拍数や呼吸数を測るセンサーを設置し、脳卒中や心筋梗塞の早期発見を目指すサービスを日本で2020年に始める予定だ。
MITの医工学研究所と連携する。生体情報のほか、居間で座っている時間や階段の上り下りといった日常生活の行動データも収集する。医療と工学に強いMITの力を借りて、どこに、どんなセンサーを設置すれば、必要なデータが取得できるかの研究を進める。
データを分析して異常を発見すると、まず積水ハウスの応答センターに自動で連絡。センターから住人に呼びかけても反応がない場合、救急車の出動を要請する。
積水ハウスによると、日本では年間29万人が脳卒中になるが、そのうち約8割は自宅で発症している。早期発見や緊急対応が必要になっている。

5.電子決済でリフォーム、トヨタホーム

トヨタホームは10月から、住宅などのリフォーム工事費をスマートフォン(スマホ)で決済できるサービスを始めた。代金が記載された振込票のバーコードをスマホの専用アプリで読み取る。関西と九州から始め、段階的に対象地域を広げる。
決済支援サービスを手がけるビリングシステム(東京・千代田)の「PayB(ペイビー)」は30万円、LINEの「LINE Pay(ラインペイ)」は4万9,999円を上限としてリフォーム工事費などの代金を支払えるようにした。
同社は2018年度、全国6万店舗以上のコンビニで振込手数料なしで、工事費などの代金を支払えるサービスを始めた。

6.サンヨーハウジング名古屋、AVANTIAに社名変更

サンヨーハウジング名古屋は10月25日、社名を2020年1月1日付で「AVANTIA(アバンティア)」に変更すると発表した。2018年に設定した住宅ブランドと社名を統一し、認知度向上につなげる。同社は1989年の設立で、中部地方を中心に戸建て住宅の建設・販売を手掛けている。近年は不動産仲介事業など新規事業にも力を入れている。

7.三菱地所、住民交流促す共同住宅を展開

三菱地所は住民同士の交流の機会を活発に設けることを売りにした共同住宅の運営を始める。シンガポールの共同住宅の運営会社と合弁会社を設立し、近く都内に最初の物件を開業する。大阪や名古屋など他の都市圏にも広げ、2022年をめどに3千室を開業することを目指す。
三菱地所が展開を始める共同住宅「コリビング」の個室(東京・渋谷)
新たな共同住宅は「コリビング」と呼ばれ、シェアハウスとは異なり入居者の交流を運営会社が促すのが特徴だ。スマートフォンのアプリを通じ、住宅の屋上や近くの飲食店での飲み会などの開催を入居者に呼びかける。
三菱地所は10月4日にシンガポールのハムレットと合弁会社を設立し、過半を出資した。10月中旬に東京都渋谷区で地上4階建て、総戸数12戸の1号物件の入居を始める。部屋の面積は18~38平方メートルで、家具や家電も付いている。家賃は18平方メートルの部屋で15万円からと、周辺の賃料相場に比べて3割ほど高く設定する。入居者は主に若年層や日本に住む外国人を想定している。
2020年3月期中に港区や渋谷区など東京の都心部を中心に100室以上に増やす。他の大都市でも展開し、将来は1万室以上に拡大することを目指す。

8.首都圏の戸建て住宅価格、下落基調に 民間調べ

首都圏の戸建て住宅価格が下落基調となっている。東京カンテイの調べでは、首都圏(1都3県)の新築一戸建ての平均価格が8月は前月比8%安い3,675万円で、2カ月続けて下落。東京都の下げ幅が大きく、3カ月連続のマイナスとなった。一方、中古も4.1%安い3,268万円。高いと言われた販売価格が調整局面に入った可能性もありそうだ。
調査の対象は敷地面積が100~300平方メートルの木造(土地含む)一戸建て住宅で、最寄り駅まで徒歩で30分かバスで20分以内の物件。
新築では東京23区の販売価格が今年2月に直近のピークとなる7,098万円を付けて以降、7月まで前月比マイナスが続き5,971万円に下がった。8月は6,591万円に上がったものの「一時的な動きと考えられる」(井出武・上席主任研究員)という。
首都圏の平均価格で新築と大差のない水準にある中古も、東京都の8月は若干のプラスとなったが、23区に限れば7月に10.1%下がって9,000万円を割り込み、8月も3.5%安い8,288万円となった。神奈川、千葉、埼玉各県の8月は前月から下落した。
井出氏は「今年に入ってから客足が鈍り、売れ行きにややブレーキがかかってきた。これまでの強気な価格設定を見直す動きが出ている」と指摘している。

9.消費増税、半数ほぼ影響なし 大商調査

大阪商工会議所は10月18日、10月1日の消費増税に関わる緊急調査の結果を公表した。懸念された企業業績への影響について「ほとんどない」との回答が47%に達し、最も多かった。キャッシュレス決済へのポイント還元制度や住宅ローン減税など政府の需要平準化策が功を奏したようだ。
一方、27%は「悪い影響がある」と答えた。このうち85%は「景気や消費マインドの悪化による売り上げの減少」を挙げた。増税前の駆け込み需要に伴う反動減だけでなく、中長期の影響を懸念する向きがあるようだ。
調査は10月7~15日、会員企業1,213社を対象に実施、249社から回答を得た。

10.消費増税、住宅購入に4つの支援策 減税や給付金拡充

人生最大の買い物といえる住宅。金額が大きいだけに2%の消費税率引き上げの影響は少なくない。増税後の市場の冷え込みを抑える目的もあり、国は購入にあたり減税や給付金など大きく4つの支援策を打ち出す。対象となる条件を把握し、うまく活用したい。
まず確認したいのが住宅購入の際の課税の有無だ。消費税の対象は建物のみで土地は課税されない。また個人が仲介業者を通じて中古物件を売買する場合は建物も非課税となる。消費税が課税されるのは不動産会社の新築物件や、業者がリノベーションした中古物件を購入する場合だ。
今回、支援策が拡充されるのは消費税率10%で住宅を購入するケースだ。
支援策の1つ目は住宅ローン減税の3年間の延長。現行制度は返済期間10年以上のローンを組んで住宅の取得・増改築をした場合に10年間、各年末のローン残高の1%が所得税額から控除される。
拡充後は11~13年目の各年に(1)年末のローン残高(一般住宅で上限4千万円)の1%(2)建物購入価格(同)の2%を3年で割った金額――のいずれか小さい方の金額が税額控除される。2020年12月末までの入居が対象となる。
2つ目は家の購入後に申請すればもらえる「すまい給付金」の拡充だ。給付の対象となる収入額の目安が、現行の「510万円以下」から「775万円以下」に広がり、給付額が最大30万円から50万円に引き上げられる。
一般に住宅ローンを組んで家を購入するのが前提だが、50歳以上であればローンを組まなくても給付を受けられる。2021年末までの入居が対象だ。国土交通省の公式サイト「すまい給付金」などで申請書を取得し、郵送するか各地窓口に提出する。申請期限は引き渡しから1年3カ月以内となっている。
3つ目は「次世代住宅ポイント制度」の新設。省エネや耐震、バリアフリーなどの基準を満たす住宅の新築やリフォームを2020年3月末までに契約すると一定のポイントをもらえる。ポイントは省エネや防災などの関連商品と交換できる。
最後が贈与税の非課税特例の拡充だ。父母や祖父母から住宅資金として贈与を受け、省エネなどの基準を満たす住宅を買うと、3,000万円(従来は1,200万円)まで非課税となる。一般住宅では2,500万円(同700万円)までが非課税だ。4月から適用が始まっており、2020年3月末までの契約が対象となる。その後は順次、非課税枠は縮小していく。
ファイナンシャルプランナーの久谷真理子氏は「住宅資金を贈与された人が住宅ローン減税も併せて受ける場合は、減税額の計算に注意が必要」と話す。減税額は特例に伴う贈与額を住宅価格から差し引いた金額とローン残高を比べ、低い方に基づいて計算することを覚えておきたい。

11.無印良品、平屋の住宅発売 顧客要望で1,600万円

衣食住にまつわるあらゆる商品を扱うブランド「無印良品」で知られる良品計画。そのグループ企業で、住宅を専門に扱うMUJI HOUSE(東京・豊島)が5年ぶりに新商品を発売した。新たにラインアップしたのは、なんと平屋だ。
全開口サッシで室内とウッドデッキがつながる
2019年9月13日に発売された「陽(よう)の家」は無印良品の家として初の平屋商品。広いウッドデッキと全開口サッシ、杉板を使用した木製サイディングの外観が目を引く。空間に広がりを持たせるためにウッドデッキと室内の段差をなくし、サッシを開けると室内と外がフラットにつながるように設計されている。リビングは勾配天井で、平屋といえども開放感のある造りだ。
「平屋は階段の上り下りがないので、掃除や家の中での移動が楽。子どもが巣立った後の夫婦の住まいとしても、広い土地に建てて子育てをするのにも向いている」とMUJI HOUSE 住空間事業部の川内浩司開発部長は話す。
だが、これまで無印良品の家としてラインアップされた「木の家」「窓の家」はいずれも2階建て。「縦の家」は3階建ての商品だ。なぜ今、平屋に目を付けたのか。
「平屋を作ってほしい」という声から生まれた
開発のきっかけは無印良品ユーザーからの強い要望だった。無印良品の家は東北から九州まで約30カ所にモデルハウスを設置しており、来場者にアンケートを行っている。その回答として平屋をラインアップしてほしいという声が多かった。
特に顕著だったのは、もともと平屋の戸建てが多い九州だ。「熊本県は今も新築建ての50%、大分でも40%程度が平屋」(川内開発部長)。さらに同社が調査した結果、全国の新築戸建ての1割近くが平屋であることも分かった。
土地がない、もしくはあっても狭い都心部では、2階建てや3階建てが一般的。しかし全国に目を向ければ、必ずしも2階建て以上がスタンダードとは言い切れない。同社は今後、ニーズが高そうなエリアから陽の家のモデルハウスを建設し、認知を広げていく。
「多拠点生活ニーズ」にも期待
同社が陽の家のもう1つのターゲットと捉えるのが、都心と自然が多いエリアを行き来する「二拠点生活者」だ。二拠点生活といえば、無印良品ブランドとして2019年4月に46都道府県に販売エリアを拡大した「小屋」が話題を集めている。小屋は広さがおよそ6畳。トイレなどの水回りもない簡素な造りだが、価格は税込み300万円から。一方、陽の家は税別で約1,600万円(MUJI HOUSEが提案するプランで標準仕様を選んだ際の本体工事価格)。「二拠点生活用」として購入するには価格が高いように感じる。
だが、「全国各地には格安で手に入る土地はまだまだある。親の住む土地を受け継ぐという可能性もある。土地も含めて2,000万円くらいで一戸建てが持てるのなら、建てたいと考える人はいるだろう」。平日は都市部の賃貸で暮らし、休日を過ごすために自然の多いエリアに家を建てる。こうした二拠点生活もこれから増えてくるのではないか。川内開発部長はそう考えている。
現在、無印良品の家は3商品合計で年間約300棟を売り上げている。陽の家を追加することで、年間350棟を目指す。

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