1. 4月の新設住宅着工、前年比0.3%増 分譲住宅の増加が寄与


国土交通省が5月31日発表した建築着工統計調査によると、4月の新設住宅着工戸数は前年同月比0.3%増の8万4,226戸だった。10カ月ぶりに前年実績を上回った。分譲住宅の着工数が伸びた。QUICKがまとめた市場予想の中心値は9.0%減だった。
4月の季節調整済みの年率換算値では前月比10.9%増だった。
分譲住宅は5.0%増の2万4,904戸だった。「各社の着工のタイミングが一致した」(国交省)といい、増加は一過性である可能性が高い。
半面、持ち家は1.9%減の2万3,289戸と3カ月連続で減少した。低金利状態が続いているものの、「住宅購入を急がない傾向が続いている」(国交省)。
貸家は2.1%減の3万5,447戸と11カ月連続で減少した。個人向けアパート融資が減少していることが響いた。
国交省は4月の動向をふまえ、「住宅着工は当面弱含みで推移する」と説明している。


2018年(平成30年)4月の新設住宅着工戸数


利用関係別 戸数 対前年同月増減率
総数 84,226戸     0.3%
持家 23,289戸 △ 1.9%
分譲住宅 24,904戸     5.0%
貸家 35,447戸 △ 2.1%

 

2. CLT技術提供でフランチャイズ 岡山のライフデザイン・カバヤ

住宅建設を手掛けるライフデザイン・カバヤ(岡山市)は、CLT(直交集成板)の活用技術を提供するフランチャイズネットワーク「日本CLT技術研究所」を発足させた。5月半ばまでに滋賀・埼玉・岐阜の3社が加盟を予定している。3年間で40社程度のネットワークを目指す。
CLTは木の繊維が直交するように板材を重ねた集成材。軽いうえ強度や耐火・耐熱性に優れる。同社はCLTパネルの使用量を抑えると共に、専用の接続金物を用い簡単に構造計算ができる「オリジナルCLTコア構法」を開発しており、フランチャイズ化で同構法の普及を図る。

3. グランディハウスが新中期経営計画、埼玉へ営業網拡大

住宅販売のグランディハウスは5月7日、2021年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画を発表した。
中核の建売住宅事業では、北関東3県での販売シェア向上を図り、埼玉県へ営業網を拡大する。中古住宅の販売やリフォーム事業にも力を入れ、2021年3月期に連結純利益22億円(2018年3月期比25%増)、連結売上高550億円(同23%増)を目指す。
埼玉県にはまず営業所を開設し、その後の子会社化を検討する。すでに本社に準備室を設置している。進出済みの千葉では、住宅建設用の土地の仕入れが進んだため、営業人員を増やし販売をテコ入れする。
同日発表した2018年3月期の連結決算は純利益が前の期比5%増の18億円、売上高が同2%増の447億円だった。

4. 大和ハウス、前期純利益17%増 賃貸住宅・倉庫など好調

大和ハウス工業が5月10日発表した2018年3月期の連結決算は、純利益が前の期比17%増の2,363億円だった。賃貸住宅の建設・管理や、商業施設、物流倉庫などの建設工事が好調で2期連続で最高益を更新した。期末配当は前の期末より10円増配となる62円(年間配当は107円)と、従来計画より9円増やす。
売上高は8%増の3兆7,959億円だった。昨年2月に米国の住宅会社を連結子会社化した効果もでた。
営業利益は12%増の3,471億円だった。主力の「賃貸住宅」「商業施設」、倉庫など「事業施設」の3事業がいずれも2ケタ増益だった。商業施設事業ではホテルや介護施設といった店舗以外の割合が増え、1棟当たり建設単価が上昇した。
戸建て住宅事業は売上高が1%減だった一方、営業利益は12%増だった。広い間口を取れる新工法の注文住宅に引き合いが強く、戸建て全体に占める割合が4割まで拡大。価格競争に巻き込まれず、採算が改善した。
2019年3月期は売上高が前期比5%増の4兆円、営業利益は2%増の3,540億円、純利益は微増の2,370億円を見込む。3月末時点の受注残高は1兆4,130億円と1年前より9%増えた。年間配当は前期と同じ107円を計画している。

5. 住友不動産、今期最終益9%増 オフィス賃貸伸びる

住友不動産は5月10日、2019年3月期の連結純利益が前期比9%増の1,300億円になるとの見通しを発表した。6期連続で過去最高を更新する。主力のオフィスビル賃貸が好調に伸びるうえ、マンション販売やリフォームも拡大する。年間配当は前期比2円増の29円とする。
売上高にあたる営業収益は2%増の9,700億円を見込む。3月に開業した「大崎ガーデンタワー」(東京・品川)など新ビルの賃貸収益が上乗せされるのに加え、既存ビルでも賃料の引き上げが進む。住宅の引き渡し戸数は前期並みの5,800戸を計画し、期初時点で約65%が契約済みという。営業利益は2,130億円と4%増える。
同日発表した2018年3月期連結決算は営業収益が前の期比3%増の9,484億円、純利益が16%増の1,197億円だった。前期の年間配当は従来計画から1円増やし、27円(前の期実績は24円)にした。

6. 住友不動産の麹町ビルが完成、テナント満床で稼働へ

住友不動産が東京・麹町で開発していたオフィスビルが完成した。旧耐震基準で建てたビル4棟と木造住宅2棟の計6棟を建て替えた。ビルは災害時に緊急車両が通る「特定緊急輸送道路」の新宿通りに面し、沿道建築物の耐震化にも貢献する。
「麹町ファーストビル」は地上10階・地下1階建てで、延べ床面積は約1万3,000平方メートル。建物は外壁を2層のガラスにして街の様々な表情が映りこむのが特徴だ。テナント企業の入居は満床の状態で稼働を始める。
ビルの倒壊で道路が塞がり、消防車などが通れない事態を防ぐため、東京都は沿道建築物の耐震化を促している。特定緊急輸送道路の沿道建築物の耐震化率は2017年末時点で83.8%だった。都は2019年度末までに90%にする目標を掲げている。

7. ミサワホーム、大末建設と資本業務提携 オフィスビルなどのリフォーム強化

ミサワホームは5月8日、大末建設と資本業務提携の契約を結んだと発表した。ミサワが大末建設の発行済み株式の14.03%を持つ筆頭株主になる。人口減少から中長期的に戸建て住宅の着工戸数の先細りが避けられないなか、大末建設の持つ大規模建築の施工ノウハウを取り入れ、オフィスビルなどの商用施設のリフォーム事業を拡大する。
ミサワホームは大末建設に約15億円を出資し、5月25日付でおよそ148万株を取得する。6月27日に開催予定の大末建設の株主総会でミサワホームから2人の非常勤取締役を派遣することを付議する。
両社は業務提携によって、オフィスビルや複合施設を含むまちづくり事業にも取り組む考え。大末建設はこれまでマンション事業などで業績を伸ばしてきた。ただ、2020年の東京五輪後は建築需要が冷え込むとの見方が強い。今後は既存の商用施設などの情報をミサワホームと共有し、リファイニング事業案件の受注拡大を目指す。

8. ミサワホーム、増収増益

主力の注文住宅は2019年10月の消費増税を控えた駆け込み需要で、受注が拡大。マンション販売も伸びる。賃貸住宅の苦戦を補い増収。建設コストの伸びを経費削減で補い増益。年20円配。
中堅ゼネコンの大末建設の発行済み株式の14%取得。リフォームや非住宅分野を拡大。

9. 三井ホーム、増収増益

主力の注文住宅は2019年10月の消費増税を控えた駆け込み需要で、受注が拡大。住宅やホテルのリフォームの受注も伸びる。賃貸住宅の受注減を補い、増収。資材費や労務費が増えるが、着工や引き渡しを分散させてコスト削減を進め、前期並みの利益率を確保。増益。年間配当は横ばいの18円。

10. 積水化学、朝霞市にスマートタウン 防災や太陽光発電

積水化学工業は、埼玉県朝霞市の同社東京工場跡地に、太陽光パネルなどを搭載した住宅約130戸の戸建て住宅分譲、商業施設、集合住宅などから構成されるスマートタウンを建設すると2018年5月21日に発表した。
プロジェクト名は、「SEKISUI Safe & Sound Project」。3月に造成着工済みで2019年春に戸建て住宅を分譲開始、2020年に全体完工・街開きの予定。
立地は東武東上線朝霞駅から約1.8kmで、面積は約7万3,400㎡(平方メートル)。戸建て住宅街区には同社「セキスイハイム」ブランドの戸建て住宅を分譲する計画。現時点では住宅の仕様は決定していないが、太陽光発電システム・蓄電池・HEMS(住宅エネルギー管理システム)搭載の「スマートハイム」になる予定で、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)仕様も検討しているという。
防災対策としては、数日分の飲料水を貯える「戸建用飲料水貯留システム」、下水管に直結できる「災害用マンホールトイレ」、ゲリラ豪雨など雨水排水能力を超えた場合に地下空間に貯留できる「クロスウェーブ」、地震による損傷を防いで倒壊による道路封鎖の心配がない電線共同溝「C.C.BOX管路システム」、区間貫通部や開口部からの炎症を防ぐ熱膨張耐火材「フィブロック」などを備える。
さらに、スマートセキュリティー製品の開発・製造・販売を手掛けるSecual(東京・渋谷)と協力して、IoTを活用した同地住民向けスマートタウン・マネジメント・サービスを提供する。侵入者検知や住宅内見守り&駆け付け、スマートタグによるタウン内位置情報、住民向けSNSなどが利用できるようになる予定。
このほかにも、商業街区や集合住宅街区などを整備する。商業街区は、カインズ(埼玉県本庄市)がホームセンター、スーパー、テナント、駐車場を含む商業施設を開業する。集合住宅街区は、これから事業者を選定して集合住宅を建設・分譲する予定。

11. セキスイハイム中部、VRで家の建築体験 モデル棟新設

仮想現実(VR)で家が建つまでを疑似体験――。セキスイハイム中部(名古屋市)は5月22日、同市港区に複合型モデルハウスを開業すると発表した。開業は5月26日。VR機器で実際の部屋を見ながら柱や屋根ができる過程を体感し、住宅の購入に役立ててもらう。
住宅展示場「中京テレビハウジングみなと」の西側に地上3階の一戸建てを準備する。1階ではVR機器を使って工場で組んだ鉄骨を部屋に運び込むところから家が建つまでを見ることができる。
同じ階にはシアタールームもあり、大音量と振動を出しながら南海トラフ巨大地震を想定したシミュレーション映像も流れる。耐震性の高さを知ってもらう狙いからだ。
未来の住宅も体験してもらおうと、3階では人工知能(AI)を搭載したスピーカーで電気を調整するなど工夫を凝らした。来場は無料で一部予約が必要という。
モデルハウスの外観と間取りなどは同社の3階建て住宅「デシオ」シリーズと共通。来場者の評判などを見ながら他の地域での展開も検討する。

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