1. 2017年12月の新設住宅着工、前年比2.1%減 2017年は微減


国土交通省が1月31日発表した建築着工統計調査によると、2017年12月の新設住宅着工戸数は前年同月比2.1%減の7万6,751戸だった。6カ月連続で減少した。持ち家、貸家、分譲と全ての項目で前年実績を下回った。QUICKがまとめた市場予想の中央値は1.1%増だった。季節調整済みの年率換算値では前月比2.7%減だった。2017年の新設住宅着工戸数は前年比0.3%減だった。
内訳をみると、貸家が前年同月比3.0%減の3万3,438戸だった。7カ月連続で減少した。地銀が融資に慎重になっていることや相続税の節税を目的とした建設が一服したことが響いた。持ち家は2.5%減の2万3,288戸となり、7カ月連続で減少した。
分譲は1.3%減の1万9,537戸と2カ月ぶりに減少した。昨年に比べて大規模案件が少なく、マンションが11.0%減となったことが響いた。一戸建ては6.6%増えた。
同時に発表した2017年の新設住宅着工戸数は前年比0.3%減の96万4,641戸だった。3年ぶりに減少した。項目別では、貸家が0.2%増と6年連続で増えた。分譲は1.9%増で、マンションは0.2%増だった。持ち家は2.7%減だった。


2017年(平成29年)12月の新設住宅着工戸数


利用関係別 戸数 対前年同月増減率
総数 76,751戸 △2.1%
持家 23,288戸 △2.5%
分譲住宅 19,537戸 △1.3%
貸家 33,438戸 △3.0%

 

2. 大和ハウス、中古住宅で新ブランド 空き家対策にも

大和ハウス工業は1月19日、中古住宅を専門に取り扱うブランド「リブネス」を立ち上げると発表した。戸建て住宅や賃貸住宅、分譲マンションなどの仲介や再販、改装の事業を1つの窓口に集約。中古住宅に大和ハウス独自の保証をつけて再販しやすいようにし、増加する空き家の問題に対応する。既存住宅関連事業の売上高を2025年度に2016年度比9割増の2千億円に引き上げる考えだ。
新ブランドは大和ハウス工業のほか、日本住宅流通や大和ライフネクストなどグループ8社で共有し、同社の販売物件以外の住宅も対象とする。売買・仲介を担う店舗は現在の2.5倍の100拠点に拡充。地方では地域の不動産業者と提携して展開する。
具体的には、中古物件の地盤や構造を検査して「リブネス特別仕様」という独自規格を設定。最長10年の保証をつけて再販しやすいようにする。自社で買い取り再販も手掛ける。1月25日に専用ウェブサイトも立ち上げ、中古物件を買いたい人の窓口も一本化する。
仮想現実感(VR)を使った店舗外での内見サービスも始める。VRゴーグルを使い、住宅やマンションの室内の様子が確認ができるようにする。商業施設に専用スペースを設置するほか、サイト登録先着者に無料でゴーグルを配り自宅からの内見も可能にする。
日本の空き家は直近で820万戸と住宅全体の14%にのぼっており、政府は既存住宅市場の拡大を政策課題に掲げている。野村総合研究所は世帯数の減少と住宅戸数の増加で、2033年には空き家比率が30%を超えると予測。既存住宅の価値を高めることが急務となっている。

3. 住友林業、純利益9%減 2017年4~12月期 ベトナム子会社で減損

住友林業が1月30日に発表した2017年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比9%減の141億円だった。家具向けの木材を製造するベトナム子会社で固定資産の減損損失を計上したことが響いた。営業利益は4%増の235億円だった。米国やオーストラリアで手掛ける住宅販売事業が好調だった。
売上高は11%増の8,565億円だった。海外事業が44%増の2,418億円と大幅に伸びた。2017年1月に米国で戸建て住宅販売会社を買収し、売上高がかさ上げされた。

4. タマホーム、増配

主力の低価格帯の注文住宅は営業拠点の拡大やリニューアルで来場者数が増え、販売棟数が伸びる。リフォーム事業も入居後10年以上たった顧客への提案が奏功し、受注が拡大。増収。新卒採用を増やし人件費がかさむが、小幅の増益を確保。前期に展示場移転に伴う減損損失を計上した反動で、純利益は大幅増。年間配当は11円積み増し26円に。

5. ヤマダ・エスバイエルホーム、受注伸びる

2018年2月期は首都圏を中心に住宅展示場を増やす。営業担当者を増やし、受注件数を伸ばす。増収。新規業者の積極採用や支払い条件の見直しを進め、仕入れ原価を抑える。採算改善。採用や出店のコストは膨らむが黒字転換。2019年2月期も在庫管理などを見直し、採算改善続く。増収増益。

6. 積水化学工業の4~12月期、純利益11%増 高機能樹脂の販売好調

積水化学工業が1月30日発表した2017年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比11%増の442億円と、同期間としては過去最高だった。収益性の高い高機能樹脂の販売が伸びた。
売上高は3%増の7,916億円だった。中国などの需要を背景に、ガラス用中間膜など自動車向けの高機能樹脂の販売が好調だった。積水ポリマテック(さいたま市)の連結も寄与した。営業利益は1%増の624億円だった。
一方、住宅事業は減益だった。集合住宅を中心に悪天候により施工が遅れた。記者会見した平居義幸常務は、住宅事業について「受注残はあるので、きちんと棟上げしていけば(通期計画の達成は)可能だ」と述べた。
2018年3月期通期の業績予想は据え置いた。売上高は前期比5%増の1兆1,140億円、純利益は10%増の670億円と見込む。

7. 木造住宅の耐震診断、「新耐震」の割合増加

工務店・リフォーム会社などを組織する日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)は、耐震診断が実施された木造住宅のうち、過去3年では新耐震以降の住宅の比率が高まり、旧耐震を明らかに上回ったとするレポートを2018年1月17日に公表した。また、新耐震以降の住宅でも6割以上が「倒壊の可能性が高い」と評価されたことが分かった。木耐協に参加する事業者が2017年11月末までの約12年間に実施した耐震診断結果、合計2万5,918件を分析したものだ。
建築基準法の現行基準(2000年基準)は、継ぎ手仕口の接合状況の確認、4分割法による耐力壁配置の確認などを義務付けた。1981年以降に建てられた新耐震住宅でも2000年基準に適合していない例は多い。今回のレポートによると、増加しているのはこうした2000年以前の新耐震住宅だ。

■古いほど耐震性が低下
同時期の住宅の比率が有意に高まったのは2011年、次いで2016年だ。2011年3月に東日本大震災が発生、また2016年4月に熊本地震が発生しており、築浅の住宅所有者の間でも耐震への関心が高まったと見られる。その結果、比較的新しい住宅の実態が見えてきた。
分析対象のうち、同時期の住宅は1万3,253棟に当たる。これらの診断結果は、62.9%が現行の耐震診断法における一般診断の評点0.7 未満(倒壊する可能性が高い)、22.3%が評点0.7 以上1.0 未満(倒壊する可能性がある)となった。評点1.0以上(倒壊しない)は14.7%にすぎない。
結果を建築時期別に見ると、特に1990年以前は評点1.0未満の比率が高い。阪神大震災が発生した1995年を境として評点1.0以上の比率が徐々に増加した。
なお熊本地震では、新耐震の住宅も数多く倒壊。国土交通省国土技術政策総合研究所と建築研究所が実施した合同調査では、激震地である熊本県益城町での悉皆(しっかい)調査で、新耐震住宅であっても2000年基準への適合の有無で倒壊率に差があったことが判明している。

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