1. 11月の新設住宅着工、前年比0.4%減 貸家と持ち家が減少


国土交通省が12月27日発表した建築着工統計調査によると、11月の新設住宅着工戸数は前年同月比0.4%減の8万4,703戸だった。5カ月連続で減少した。日銀のマイナス金利政策導入後に増加した反動もあり、貸家と持ち家が減少した。QUICKがまとめた市場予想の中央値(2.6%減)は上回った。季節調整済みの年率換算値は前月比1.9%増だった。
内訳をみると、貸家が前年同月比2.9%減の3万7,508戸と6カ月連続で減少した。アパートローンの減速を背景に相続税の節税などを目的とした建設が減少した。
持ち家は4.2%減の2万4,904戸。低金利環境の長期化で購入を急がない顧客が増加し、6カ月連続で前年実績を下回った。
一方、分譲は8.7%増の2万1,882戸と3カ月ぶりに増加した。分譲のうち、マンションが9.5%増と大きく伸びた。中部圏での着工増加が寄与した。分譲の一戸建ては7.7%増だった。
同時に発表した11月の新築に関する住宅投資予定額は前年同月比0.2%増の1兆2,722億円だった。5カ月ぶりに増加した。項目別では、持ち家が3.2%減、貸家が2.3%減、分譲住宅が8.5%増だった。


2017年(平成29年)11月の新設住宅着工戸数


利用関係別 戸数 対前年同月増減率
総数 84,703戸 △0.4%
持家 24,904戸 △4.2%
分譲住宅 21,882戸  8.7%
貸家 37,508戸 △2.9%

 

2. 積水ハウスの2~10月期、営業益微減 都市再開発事業が反動減

積水ハウスが12月8日発表した2017年2~10月期連結決算は、営業利益が前年同期比微減の1,270億円となった。前期に都心部のオフィスビルなどを販売した反動が出て、都市再開発事業が落ち込んだ。国際事業は伸びたものの、補いきれなかった。
売上高は3%増の1兆4,947億円と、最高となった。買収した米住宅会社を連結化したほか、中国で開発物件の売却も進み、国際事業が72%増収となった。土地購入を伴う分譲住宅の販売も伸びた。
経常利益は4%増の1,325億円。為替差損益が大幅に改善した影響が大きい。純利益は3%増の858億円。前期は米国の合弁事業などすべてが親会社株主のものにならない利益が多めだったため、その反動が出た。マンション用地の取引事故に絡んで特別損失を計上したが補った。
2018年1月期通期は売上高を6%増の2兆1,440億円、純利益を5%増の1,280億円とする従来予想を据え置いた。
同社は中国の2つのプロジェクト開発の権利を売却したことを同日明らかにした。現地企業からの買収提案に応じた。95億円の特別利益を2018年1月期の第4四半期に計上する。

3. 日本ハウスの2017年10月期、純利益7%増 戸建て好調

木造注文住宅の日本ハウスホールディングスが12月11日発表した2017年10月期の連結決算は純利益が30億円と前の期比7%増えた。戸建て販売が好調だったほか人件費などのコストも減った。ビール製造子会社の売却に伴い、4億8,000万円の特別利益を計上した。
売上高は1%増の464億円、営業利益は14%増の43億円。断熱・省エネ性能を高めた注文住宅の販売が伸びた。東北地方を中心とするホテル事業は婚礼部門が振るわず事業別営業利益が減ったが、住宅事業の伸びで補った。
同日発表した2018年10月期の連結業績見通しは、売上高が前期比5%増の490億円、営業利益が30%増の57億円、純利益が20%増の36億円。住宅販売が引き続き伸びるほか、ホテル事業でコスト削減を進める。

4. 東北向き断熱性能、天童に展示場 LIXIL住宅研究所

LIXIL住宅研究所(東京・江東)などは、住宅のエネルギー収支を実質ゼロとする「ゼロエネルギー住宅(ZEH)」で、東北などの一次取得者向けに価格を抑えた新商品を開発、12月22日、全国初となる展示場を山形県天童市に完成させた。各社がゼロエネルギー住宅を用意する中、一次取得者向け価格帯の商品を用意することで、顧客層の拡大をめざす。
新商品はフィアスホームの「アリエッタ ベルデア」。北海道ほど寒くない東北に合わせた断熱性能に引き下げることで、一次取得者も購入しやすい価格とした。同社の北海道仕様の高断熱の商品が2,000万円台と高価格なのに対し、新商品は1,600万~2,000万円。
夏には風を通しやすく、冬には南面の大きな窓から日射を取り入れる構造。
25~38歳の若い家族がターゲットで、つながりを大事にする世代であることから、個室の広さをおさえる一方、友人を招きやすく、家族が一緒に過ごせる空間重視の間取りとした。
モデルハウスは2018年1月4日から公開する。

5. 大和ハウス、米で戸建て拡大 地元企業から事業取得

大和ハウス工業は12月27日、米国で戸建て住宅の販売エリアを拡大すると発表した。2018年1月にジョージア州など東南部の2州を拠点にする米国会社の住宅事業を取得する。大和ハウスは海外事業の拡大を成長戦略の中核としている。米国では戸建て住宅を増やし、同国内の2018年度売上高を2016年度比5割増の1千億円に引き上げる計画だ。
2月に子会社化したスタンレー・マーチン(バージニア州)が米住宅会社のフロントドア(ジョージア州)の戸建て事業を取得する。12月20日に契約を締結した。フロントドア社の戸建ての売上高は約60億円で、スタンレー社と単純合算すれば事業規模は約630億円になる。
フロントドア社はコカ・コーラが本社を置くジョージア州アトランタ、60万人の人口を抱えるサウスカロライナ州チャールストンに強い。両地域で12の住宅地を分譲し、共同事業体で6カ所の分譲地開発にも関わっている。スタンレー社は約60人の従業員も引き継ぐ。
大和ハウスは2016年度に1,116億円だった海外売上高を2018年度に2,500億円まで拡大させる計画を掲げている。海外でのM&A(合併・買収)や提携を積極的に進めており、人口増が期待できる米国でも営業を加速する。戸建て事業では西海岸での本格展開を視野に入れる。

6. 積水化学、働き方改革に2年間で100億円投資

積水化学工業は1月4日、働き方改革に向けて2018年からの2年間で100億円を投資すると発表した。高下貞二社長は限られた時間で成果を最大化するために業務改革や人事制度改革、就業環境改革の3つの改革に取り組むと表明した。ICT(情報通信技術)関連に投資するほか、現場社員からの要望に応じて改善を図る。
同社は社員1人あたりの年間労働時間を2,000時間以内にすることを目標にする。地域ごとにあるグループの住宅販売会社の営業担当者が取得する休日数を高める。住宅の営業担当者は土日に出勤することが多いため、同社単体の年間休日よりも低い水準にあった。

7. IoT住宅の利用料を2年間負担 アキュラホーム

注文住宅を手掛けるアキュラホームは、2018年1月2日から3月31日までの期間限定で、IoT(モノのインターネット)を活用した住宅「MIRAI ZEH - NEO(ミライゼッチ・ネオ)」を販売する。
同社が展開するZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様の住宅をベースに、KDDIのIoTサービス「with HOME」を組み込んだ。スマートスピーカーなどと連携して、エアコンや照明器具の操作が可能になる。
価格は、延べ面積112.61㎡(平方メートル)の木造2階建てで7.25kWの太陽光発電を搭載した場合、税込みで1,840万円から。with HOMEの使用料は月額490円かかるが、2年間はアキュラホームが負担する方針だ。
IoTを活用した住宅の販売について、アキュラホームの広報担当者は次のように語った。「IoT住宅が注目されているから商品を企画したというわけではない。2016年ころから、建て主の生活の利便性を高めるためにはどのようなものが必要かを検討し採用してきた。IoTの活用はそのうちの1つだ」
また、IoTサービスを独自開発せずにKDDIと連携したことについて、こう続けた。「いかに安くいい住宅を顧客に提供するかということに重点を置いている。そのため、IoTの研究開発などに莫大な費用をつぎ込むことはしないというのが、アキュラホームの基本的な方針だ。よいサービスを提供する企業を探しだし連携する道を選択した」

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