1. 6月の新設住宅着工、1.7%増 分譲増で 貸家は20カ月ぶり減少


国土交通省が7月31日発表した建築着工統計調査によると、6月の新設住宅着工戸数は前年同月比1.7%増の8万7,456戸だった。2カ月ぶりに増加した。QUICKがまとめた市場予想の中央値は0.6%減だった。分譲マンションが大幅に増加し、全体を押し上げた。貸家は20カ月ぶりに前年実績を下回った。季節調整済みの年率換算値では前月比0.6%増加した。
内訳をみると、分譲が15.5%増の2万4,976戸と2カ月ぶりに増加した。大規模案件の着工が多く、分譲マンションが27.1%と大きく伸びた。分譲の一戸建ても4.8%増だった。
貸家は2.6%減の3万5,967戸と20カ月ぶりに減少した。首都圏や近畿圏を除く地域で相続税の節税を目的とした着工に一服感が出た。持ち家は3.4%減の2万6,037戸と3カ月ぶりに減少した。
併せて発表した1~6月期の新設住宅着工戸数は前年同期比2.1%増の47万3,206戸だった。1~6月期としては3年連続で増加した。


2017年(平成29年)6月の新設住宅着工戸数


利用関係別 戸数 対前年同月増減率
総数 87,456戸 1.7%
持家 26,037戸 △3.4%
分譲住宅 24,976戸 15.5%
貸家 35,967戸 △2.6%

 

2. 大和ハウス、ジャカルタ近郊の都市開発参画 40億円出資

大和ハウス工業は7月7日、インドネシア・ジャカルタ近郊の都市開発プロジェクトに参画すると発表した。現地の中堅デベロッパーなどと組み、2024年度に約5千戸の分譲マンションや商業施設を完成する。日本製の建材などを多用して環境性能を強化。完成後は管理サービスも提供する。
大和ハウスの出資額は40億円。政府が主体の海外交通・都市開発事業支援機構も30億円を出資し、まず両者で共同出資会社を設立する。インドネシアの中堅デベロッパー、TRIVO社と複合都市の開発・管理を担う会社を立ち上げる。
同事業「サウスイーストキャピタルプロジェクト(仮称)」はジャカルタ中心部から約20キロの主要道路沿いに建設する。約12ヘクタールの敷地に12棟の集合住宅や商業施設など延べ床面積64万平方メートルの建物を建設する。ジャカルタ南東部では最大規模の複合都市開発という。
大和ハウスはインドネシアで工業団地やレンタル倉庫の事業を展開している。住宅開発は今回が初めて。海外展開を成長の柱に位置付け、東南アジア諸国連合(ASEAN)は米国などと並ぶ有望地域とみている。

3. 遮音性能高めた重量鉄筋 大和ハウス工業

大和ハウス工業は、遮音性能を高めた3・4・5階建て重量鉄骨住宅「skye+(スカイエ・プラス)サイレントスタイル」(新仕様)を発売した。2015年10月に発売した「skye」に、新たに開発したオリジナル界床構造と、標準搭載の「遮音スタッド界壁」を組み合わせて、賃貸部居住空間の遮音性を高めた仕様とした。首都圏や東海地方、近畿地方では、他地域と比べて賃貸併用住宅、店舗併用住宅を含む中層住宅の比率は高く、今後も成長が見込まれている。他方、居住者間のマナーを巡るトラブル要因ともされている生活音の遮音対策は課題で、上下階の床や住戸間の壁の遮音性能を高めた住宅の開発に至った。

4. 飯田GHD、省エネ住宅に本格参入 宮古島に実験施設

戸建て住宅販売大手の飯田グループホールディングスは7月11日、大阪市立大学と共同で光熱費が実質ゼロの「ゼロエネルギー住宅」(ZEH)向け新技術の実証実験を始めると発表した。沖縄県宮古島市で水と二酸化炭素(CO2)で発電する新技術の装置の稼働状況を調べる。一般家庭が1日に使用する平均電力量10キロワット時の発電を目指し、2020年以降の実用化を見込む。

5. 戸建て受注、7社中5社が前年割れ 6月

戸建て住宅メーカー大手7社の6月の受注状況(金額ベース、速報値)が7月12日出そろい、5社が前年実績を下回った。昨年の消費増税の延期で商談が長期化しており、受注件数が減少している。平均単価の高い住宅商品の売り出しもあったが、各社とも受注金額は増えなかった。
前年同月に比べたマイナス幅はミサワホームが10%、大和ハウス工業が9%、積水ハウスとパナホームが8%、住友林業が3%。旭化成ホームズはほぼ横ばいだった。三井ホームはわずかに前年実績を上回った。

6. タマホーム営業益3%増 2018年5月期、リフォーム増

タマホームは7月14日、2018年5月期の連結営業利益が前期比3%増の40億円になる見通しだと発表した。利幅の大きいリフォーム事業で引き渡し数が増えるほか、低価格帯の注文住宅も好調で収益をけん引する。
売上高は8%増の1,702億円を見込む。住宅事業のほか、不動産事業でも都市部の戸建て分譲住宅の単価上昇を見込み、増収に寄与する。純利益は77%増の16億円の見通し。前期に計上した展示場移転に伴う減損損失がなくなる影響が大きい。年間配当は前期比11円増の26円を予定する。
同日発表した2017年5月期の連結決算は、最終損益が9億100万円の黒字(前の期は4億4,600万円の赤字)だった。

7. ウッドフレンズ、高価格帯の分譲住宅堅調

【高価格帯の分譲住宅堅調】主力の分譲住宅事業は、低価格帯の分譲住宅を手掛ける競合他社が追い上げ、競争が激化。名古屋地域の堅調景気を背景に、高価格帯の需要は堅調に推移。増収確保。住宅販売や不動産流通取引などで戦略的なIT(情報技術)投資を進める。業務効率を高め、最終増益。

8. パナホーム、多層階住宅の販売拡大へ 「成長の柱に育てる」

パナホームは3階建て以上の多層階住宅ブランド「Vieuno(ビューノ)」の販売を拡大する。都心の法規制に沿った施工で環境対応と空間づくり双方に配慮した3階建ての新シリーズ「3E」を7月20日、発売した。地上7階建てなど高層の住宅をアピールできる展示も東京や大阪で増やす。2世帯向けなど多様な暮らし方にあわせた提案で多層階住宅を「成長の柱」(平沢博士専務執行役員)にする。
人や住宅が集中する東京では、日照やプライバシーの観点で建物の形態を規制する「斜線制限」が厳しい。このため既存の住宅は屋根に勾配をつけない直方体型にするなどスペースを十分に活用できていないケースが目立っていた。
7月20日に発売した3Eでは、制限にあわせて北側で特殊な勾配にした屋根を開発。傾斜部分を最大限に居住スペースに生かし、3階建てでも最大3.1メートルの天井高として開放感のある空間を生み出した。住居内にエレベーターも標準搭載し、利便性も高めている。
居住者の関心が高まる環境対応も両立させ、光熱費が実質ゼロの「ゼロエネルギー住宅」(ZEH)を実現している。南側の屋根は水平のフラット屋根が多い中で勾配をつけ、より多くのソーラーパネルを並べており、発電量を従来より1.4倍に高められるという。
同社が強みとしている7階建てのビューノだが、このほど東京・錦糸町に展示場を設置した。1~2階を店舗や賃貸住宅に活用できる5階建て住宅の展示場も大阪・なんばに設けた。
店舗経営や二世帯住宅など、多様な生活スタイルに対応できる多層階住宅は都市部を中心に需要が高まっている。このことから、住宅メーカー各社も力をラインアップを増やしている。
パナホームによると4~5階建てでは同社がトップシェアだが、需要が最も集中する3階建ては後れをとっているという。3Eを早期に軌道に乗せ「なんとか他社に追いつきたい」(平沢専務執行役員)と期待を込める。

9. ヤマダ・エスバイエルホーム、黒字転換

【黒字転換】前期に改装・建て替えを実施した14店の受注が好調。売上高には下期以降、計上される。増収。新卒・定期採用は増やすが、施工過程の見直しなどでコストを抑える。小幅ながら黒字転換。
【業務提携】住宅建材製造・リフォームのナカヤマと提携。工事コストの削減や営業強化に取り組む。

10. サンヨーハウジング名古屋、低価格帯の戸建て住宅販売が好調推移

【低価格帯の戸建て住宅販売が好調推移】2017年8月期は、低価格帯の戸建て住宅の販売戸数が愛知県外や郊外向けに伸びるほか、マンションの引き渡し戸数も伸び、増収増益を確保。2018年8月期は、顧客の希望に沿った設計を重視し、戸建て住宅の販売戸数は引き続き堅調に推移。増収と最終増益を狙う。

11. 積水化の4~6月、営業益13%増 塩ビ管などインフラ向け好調

積水化学工業が7月27日発表した2017年4~6月期連結決算は、営業利益が前年同期比13%増の126億円だった。塩ビ管などインフラ関連の製品が好調だった。熊本地震による影響がなくなった住宅部門の損益も改善した。売上高は3%増の2,339億円だった。
国内の塩ビ管はホテルなど非居住用建築物向けを中心に需要が拡大している。5月下旬からの値上げを控え、駆け込み需要も収益を押し上げた。
純利益は99億円と、前年同期の6,500万円から大幅に改善。前年に為替差損や構造改革費用を計上した反動が大きい。
韓国子会社の土地売却益を計上したため、2017年4~9月期の純利益予想は7%増の280億円と、従来予想から10億円積み増した。売上高や営業利益の予想は据え置いた。

12. 非対称、屋根下に空間 へーベルハウス「キュービックルーミー」

旭化成ホームズ(東京都新宿区)は、2階建て戸建て住宅の主力商品「へーベルハウス キュービック」シリーズの新モデル「CUBIC roomy(キュービックルーミー)」を発売した。2階の天井を押し上げるという発想で空間を広げ、開放感のある2階リビングや使い方を楽しめるロフト空間を提案。斬新で美しい新たな箱形フォルムを完成させた。 
「へーベルハウス キュービック」シリーズは1982年に発売。都市部の敷地を最大限活用するため、庇(ひさし)をなくした先進的なデザインの住宅として発売当時から注目を集めた。その後もベランダを半屋外空間として室内空間と連続させる「そらのま」や、1階と2階の中間にリビングを設けて立体的空間の広がりを演出する「ステップボックス」を販売するなど、シンプルな外観と空間創造力を進化させ、「都市型住宅」として市場の高い評価を得ている。現在では旭化成ホームズが販売する2階建て戸建て住宅の6割以上を占める。 
「キュービック ルーミー」の特徴はその屋根にある。北面の勾配が南、東、西各面よりきついアシンメトリック(非対称)な形状だ。その北面屋根下に広がる「ルーミーロフト」の空間を設ける。ルーミーは「広々とした」という意味があり、コレクションの収納などにも使える、ゆとりと遊び心のある空間を提案する。また、緩い勾配の屋根の下は2階リビングから吹き抜けとなる「ロフティルーフ」を備える設計で、開放感のある空間を実現する。コンパクトな2階リビングが実際の空間以上の広がりと落ち着きを演出する。
太陽光発電にとって有利な南面に大きな屋根面を配置することでパネルの搭載容量が増え、発電量が多くなるという合理性も兼ね備える。  
モデルプランは、1階床面積53.51平方メートル(16.18坪)▽2階床面積50.16平方メートル(15.17坪)▽ロフト床面積11.80平方メートル(3.57坪)▽延べ床面積103.67平方メートル(31.36坪)。メインターゲットは延べ床面積30~40坪程度の世帯。販売地域は関東、東海、関西、山陽、九州北部で、年間販売250棟を目標とする。

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