住宅関連情報 平成19年7月号
 
1.

5月の新設住宅着工、5年5カ月ぶり2ケタ減

 
《平成19年5月期の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
97,076戸      △  10.7 %
持  ち  家
28,848戸     △  12.7 %
分 譲 住 宅
25,956戸
     △  14.0 %
貸     家
41,264戸
     △   7.8 %
 
  国土交通省が6月29日発表した5月の新設住宅着工戸数は前年同月比10.7%少ない9万7,076戸となった。2ケタ台の減少率を記録したのは2001年12月以来、5年5カ月ぶり。同省は「家計の雇用・所得環境が改善するなか、住宅需要も底堅く推移する」との見方を崩していないが、2003年以降、増加基調だった住宅着工の先行きに不透明感も出てきた。
 
2.4月の首都圏戸建て分譲、発売戸数12.9%増・日本住宅建設産業協会調べ
 
  日本住宅建設産業協会(東京・千代田)が6月12日発表した4月の首都圏の戸建て分譲住宅の発売動向によると、発売戸数は1,115戸と前年同月比12.9%増えた。増加は6カ月連続だった。主に東京以外の地域が伸びた。
  最も伸びが大きかったのは千葉県で194戸と31.1%増えた。埼玉県は461戸と23.3%増加、神奈川県は219戸と2.8%増加した。一方、東京23区は47戸と2.1%減少、23区を除く東京都が194戸と5.4%減少した。
 
3.7月の「フラット35」金利、3.213%に上昇
  
 住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)は7月3日、民間金融機関と提携した最長35年の長期固定ローン「フラット35」の7月の適用金利を発表した。取扱333機関の平均は前月を0.136%上回る3.213%となった。長期金利の上昇を受けて、3カ月連続で上昇した。最も金利が低い金融機関では2.961%、最高は3.560%だった。
 
4.住宅ローン金利上昇・三菱UFJなどの10年物、11年ぶり高水準
 
  7月から住宅ローン金利が上昇する。三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行の四大銀行は6月29日、金利を一定期間固定するタイプのローンをすべての期間で引き上げると発表した。市場金利の上昇を受けた措置で、上げ幅は0.1−0.25%。借り入れが多い10年物は三菱東京UFJ銀行とりそな銀行の場合、11年ぶりの高水準となる。
  新しい金利は7月2日から適用する。10年物は各行とも0.25%引き上げる。最も低い三井住友銀行は年4.05%、最も高い三菱東京UFJ銀行は年4.2%になる。みずほ銀行と三井住友銀行の10年物は約3年ぶりの高い水準となる。10年物は全体の2−3割の利用者が選んでいるローン。金利上昇局面でも長期間、金利を固定できるので、人気が出ている。
  短い期間のローンでは、3年物が約12年ぶりの高水準となった。三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行は0.15−0.25%上げ、年3.5%にする。みずほ銀行は0.15%上げ、年3.4%にする。
 
5.ソニー銀行、全日空マイレージ会員向け 住宅ローン開始提携・取り次ぎ
 

  ソニー銀行は6月11日、全日本空輸と提携し、同社のマイレージクラブ会員向けの住宅ローンの取り扱いを始めたと発表した。同会員を対象にした優遇金利の適用や、借入額に応じてマイルを付与する。約1,600万人のマイレージクラブ会員を抱える全日空との提携で、ソニー銀行の住宅ローンの顧客層拡大を狙う。
  ソニー銀行に住宅ローンの仮審査を申し込んだ時点で全日空のマイレージクラブ会員になっている人が対象。今年の12月30日までに仮審査を申請して2008年3月末までに実際に借り入れた場合、住宅ローンの基準金利から一律で0.9%優遇する。また住宅ローンの借入額20万円ごとに100マイルを進呈する。  

 
6.不動産価格情報を集約・データベース、国交省が構築へ
 
  国土交通省は地価や賃料、管理費などの不動産取引情報に関するデータベースを2008年度をメドに構築する。現在は公示地価など複数の情報を別々に管理しているが、これらを一元化してインターネット上で公表し、一般個人が利用しやすくする。個人には分かりにくいとされてきた不動産の適正価格を判断しやすくするのが狙いだ。
 不動産取引では、情報が豊富な専門的な取引業者に比べて個人は不利な状態に置かれているのが実情。ただ、地価上昇に伴う土地取引の活発化や投資商品の拡大などもあり、国交省は取引情報の共有化を急ぐ必要があると判断。6月27日に開く国土審議会(国交相の諮問機関)の不動産鑑定評価部会で、新データベース整備の方針を報告する。2009年度をメドに公開する方針だ。
 
7.積水化学、居室空間の日当たり良くした2×6工法の新商品−ネクストが利用者調査
 
  積水化学工業は7月2日、ツーバイシックス(2×6)工法の住宅の新商品「グランツーユー ピアーチェ」を7月28日から発売すると発表した。庭にせり出し、日当たりを良くした居室空間「パノラマ・コート」を設けた。カフェやアトリエなどでの使い方を提案し、女性の需要を取り込む。  
  パノラマ・コートには外部にせり出した三方向すべてに窓を設け、採光や眺望を良くした。広さは8平方メートル強と10平方メートル強の2種類。使い方によってダイニングやリビングに隣接させるなど4つのプランを用意した。外観は1階が白色の磁器質タイルを採用、2階は木板張りのような羽目板柄を採用し、北欧や北米の住宅をイメージした。販売価格は3.3平方メートル当たり60万円台前半から。年間500棟の販売を目指す。
 
8.ミサワホーム、木造戸建て住宅向け制振装置を外販
 
  ミサワホームは7月3日、木造戸建て住宅用制震装置「MGEO」を外販すると発表した。建材商社のナイス、豊田通商を通じて全国の工務店や住宅会社に供給する。最終価格は70万円程度になるとみられる。制震装置の需要を取り込み、年間1,000台の販売を目指す。
  MGEOは住友ゴム子会社のSRIハイブリッド(神戸市)と共同で開発した「高減衰ゴム」を組み込んだ金属製のパネル部材。運動エネルギーを熱エネルギーに変換して吸収、地震や台風による建物の揺れを最大で半分に抑える仕組み。新築向けに「MGEO―N」の名称で外販する。
 
9.住生活グループ、住宅FC4社を吸収
 
  住生活グループは木造軸組み工法の住宅フランチャイズチェーン(FC)を展開するグループ4社を7月1日付で子会社のトステム住宅研究所(東京・江東)に統合する、と発表した。各社の経営資源を統合させ、商品開発力を高めるほか、部材の共通化でコスト削減を図る。
  トステム住宅研究所に、同研究所の子会社でFC本部のアイフルホームテクノロジー、ブライトホーム、ゴーイングホーム、ワンダーホームの4社を吸収合併する。合併後は「アイフルホームカンパニー」など社内カンパニーとしてそれぞれFC事業を継続する。
 
10.早大など、木造住宅の地震対策技術を開発− 施工簡単、低コスト
 
  早稲田大学などの研究グループは木造住宅向けに、耐震と制震を組み合わせた地震対策技術を開発した。窓などの開口部に補強材を取り付けるほか、弾力性を持ったダンパーを建物内部に設置して揺れを吸収する仕組み。施工が簡単で、従来の技術に比べて低コストで地震対策ができるとしている。
  新手法は開口部の上下に補強材を取り付け、耐震性を高める。柱とはり、柱と補強材の間に弾力性のあるダンパーを設置し、揺れを吸収する。