住宅関連情報 平成19年6月号
 
1.

住宅着工、4月は3.6%減−首都圏は94年に次ぐ高水準

 
《平成19年4月期の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
107,255戸      △  3.6 %
持  ち  家
29,577戸     △  6.5 %
分 譲 住 宅
34,652戸
     △  0.9 %
貸     家
41,395戸
     △  5.3 %
 
  国土交通省が5月31日まとめた4月の新設住宅着工戸数は前年同月比3.6%減の10万7,255戸だった。中部圏、近畿圏が落ち込んだ。首都圏は4月としては1994年に次ぐ高水準で、東京都のマンションは1988年の調査開始以来、最高となった。
  注文住宅など持ち家は6.5%減の2万9,577戸で3カ月連続で減少。賃貸アパートなど貸家は5.3%減の4万1,395戸で2カ月ぶりに減った。分譲住宅はマンションが落ち込み、0.9%減の3万4,652戸と2カ月ぶりに減少した。
  地域別では中部圏が10.0%減の1万3,885戸、近畿圏が26.1%減の1万2,428戸だった。一方、首都圏は4万565戸と6.3%増えた。3分の1を占める貸家が9.8%増えたことが大きい。不動産会社などによる賃貸マンションの開発が依然、活発なようだ。
 
2.住宅ローン金利、全期間固定型の利用者が増加
 
  住宅金融支援機構が住宅ローン利用者を対象に実施した調査によると、長期間金利を固定する商品の利用が増えていることが分かった。4月に住宅ローンを借りた人のうち、借入期間全期間で金利を固定するタイプを選んだ人は31.6%と、1年前に比べて4.2ポイント上昇した。金利の先高観が強まる中で、金利負担をあらかじめ確定できる全期間固定型の人気が高まっている。  
  調査は2006年4月から2007年4月までに住宅ローンを借り入れた1,395人を対象にした。日銀の利上げを受け、特に年明け以降に全期間固定型を選ぶ人が目立ってきた。4月の全期間固定型の割合は1月と比べると8.2ポイント伸びる一方、3年物や5年物のように当初の金利を固定する固定期間選択型は4月に49.2%と、1月より18ポイント低下した。変動金利型は19%強。
 
3.6月の住宅ローン金利、各行対応分かれる
  
  三菱東京UFJ、みずほ、三井住友、りそなの大手銀各行が2007年6月1日から適用する住宅ローン金利が2007年5月31日、出そろった。各行は市場金利が上昇傾向にあることを背景に短期の固定金利を引き上げる。一方で一部には金利を引き下げる動きもあり、銀行間で対応が分かれた。
  三菱東京UFJは1年物の固定金利を年1.0%にする優遇サービスを始める。優遇は2007年6月1日から2007年9月末までに借り入れをする人が対象。ほかにもインターネット経由で住宅ローンを申し込んだ人に限り、金利を全期間1.2%優遇する商品も用意する。
  三井住友は3年物を年0.1%引き上げるが、5年物、10年物、20年物は0.05−0.1%引き下げる。みずほはすべての期間で金利を0.05%引き上げる。りそなは35年の提携ローン金利を0.05%引き上げるが、ほかの固定期間は据え置く。
 
4.住宅ローン担保証券、需要に応じ再組成−JPモルガン
 
  米大手銀行JPモルガンは、日本の住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の住宅ローン担保証券(RMBS)を様々な需要に合わせて組み直す新しいタイプの証券を機関投資家向けに発行する。初年度の発行は2,000億円。リスク許容度に応じた投資や運用利回りの確定をしやすくすることで、新たな投資家を呼び込みたい考えだ。
  RMBSは住宅ローンの元利金を受け取る権利を証券化して、投資家に販売するもの。住宅ローンには繰り上げ返済に伴う償還などがあり、長期的な運用利回りを確定しにくい面がある。
 
5.ソニー銀行、セブン銀行と住宅ローンで提携・取り次ぎ
 

  インターネット専業のソニー銀行は5月14日、セブン銀行と住宅ローンの取り次ぎで提携したと発表した。セブン銀行の有人店舗にソニー銀行の住宅ローンの申し込み書類などを置き、セブン銀行は取引をソニー銀行につなぐ。ソニー銀行が住宅ローンの取り次ぎをソニーグループ外に委ねるのは初めて。ネット以外の販売網を増やすことで顧客層のすそ野を広げたい考えだ。
  セブン銀行の有人店舗はイトーヨーカドーの一角にあり、千葉県と東京都に2つずつと埼玉県に1つの計5カ所ある。ソニー銀行の住宅ローン残高は2006年12月末で2,540億円。前年同期比で30%増えた。2007年3月末は2,700億円を超す見込みだ。だが、ネットだけで住宅ローンを販売するビジネスモデルでは、大手銀行などと比べて知名度で劣る。ソニー銀行は知名度向上をめざし、個人の目に留まる有人店舗での販売を強める。今後はセブン銀行以外の金融機関とも提携を進める方針だ。  

 
6.SBI、住宅ローンでFC−3年内に全都道府県で
 
 SBIホールディングスはインターネット専業で展開していた住宅ローン事業で、フランチャイズチェーン(FC)方式による販売店舗の展開に乗り出す。3年以内に全都道府県に出店し、ネットで取り込みきれなかった顧客層を開拓する。ローン商品も、住宅金融支援機構の「フラット35」など長期固定型から短期型までを幅広く用意し、大手銀行や地方銀行に対抗する。
 子会社のSBIモーゲージ(東京・港)がFC事業者を選定する。賃貸契約料など1店舗当たり約1,000万円かかる初期費用はSBIモーゲージが立て替える。
 
7.欠陥住宅被害補償へ新法が成立、耐震偽装の法整備完了
 
  欠陥住宅による被害を補償する特定住宅瑕疵(かし)担保責任履行確保法が5月24日、成立した。2005年11月に発覚した耐震強度偽装問題を受けた一連の法整備が完了。偽装の対象となった構造計算を二重チェックする新制度が6月20日から始まる。再発防止の取り組みは実行の段階へ移る。
  新法は2009年夏をメドに、すべての新築住宅の売り主に保険加入や保証金の供託で欠陥があった場合の補償資金を確保するよう義務付けるのが柱。売り主が経営破綻したり、欠陥が犯罪など故意・重過失によるものだった場合も、被害者は購入から10年以内ならば、補修や建て替えなどの費用の補償を確実に受けられるようにする。
 
8.リフォーム依頼、担当者の人柄を重視−ネクストが利用者調査
 
  不動産情報サイトを運営するネクストは、リフォームに関する調査結果をまとめた。リフォームを依頼する業者の選定には「担当者の態度や人柄」を重視する割合が最も高かった。
  調査は3月30日から2日間かけてインターネット上で実施。首都圏や関西圏で持ち家を所有し、3年以内にリフォームした1,236人(男性678人、女性558人)を対象にした。リフォームのきっかけは「老朽化」が全体の26.2%を占め、次点は「自分の理想に近づける」「外観をきれいにする」が続いた。リフォームの依頼先は戸建てでは工務店、マンションでは専門業者を選ぶ割合がそれぞれ39.2%、34.8%ともっとも多かった。
 
9.大和ハウス、不動産投信の上場延期−地価上昇で売却要請
 
  大和ハウス工業は2008年3月をめどに予定していた不動産投資信託(REIT)の上場を約1年延期する。地価の上昇により同社の保有物件に対し、国内外の不動産ファンドから高値での売却要請が相次いでいるため。これまでREITに組み入れるため商業・物流施設の開発を進めてきたが、外部への売却や組み入れ物件の見直しを検討する。
  同社は2006年3月にREIT事業進出を表明。運用会社を設立し上場時点での資産規模を1,000億円、数年後に5,000億円に増やす計画で、土地を購入しショッピングセンターや物流センターなどの開発を推進。すでに約800億円の資産を取得したという。
 
10.積水化学、団塊世代狙った平屋住宅
 
  積水化学工業は5月22日、団塊の世代を意識した戸建て平屋住宅「ドマーニ・コンファティック1.5スタイル」を5月26日から全国で発売する、と発表した。多様なライフスタイルを持つ団塊の世代のニーズに対応、小屋裏空間をプラスするなど"遊び心"を取り入れたのが特徴。販売価格は3.3平方メートル当たり60万円以上に設定した。
  小屋裏空間の確保には「トライワイド工法」を採用した。8畳の無柱空間をつくりだし、居住スペースのほか趣味を楽しむ部屋としても活用できる。
 
11.三栄ハウス、移住・住みかえ支援機構に参加
 
  【横浜】戸建て注文住宅の三栄ハウス(神奈川県相模原市、中島信義社長)はシニア世代の住み替えを支援する。シニアの持ち家を借り上げ、子育て世代などに転貸する事業を手掛ける「移住・住みかえ支援機構」(東京・千代田)に加盟する。シニアの選択肢を増やし、新築住宅やリフォームの受注増につなげる。
  支援機構へは大和ハウス工業、積水ハウス、住友林業などの大手ハウスメーカーが加盟。三栄ハウスのような地場の工務店の参加は初めて。支援機構は定時理事会で三栄ハウスなど2社の加盟を承認した。
 
12.アイフルホーム、都市部の狭小地向け3階建て住宅
 
  住宅フランチャイズチェーン(FC)を展開するアイフルホームテクノロジー(東京・江東)は都市部の狭小地向け3階建て住宅「スプリーム ゆ・と・り空間」を6月2日に発売する。新工法を採用し、耐震性を確保しながらゆとりある空間を実現した。
  柱と梁(はり)の門型フレームで耐震性を確保する「EH大開口フレーム」を採用。筋交いや耐力壁を細かく配置せずに空間を確保できた。ビルトインガレージや大きな窓があるリビングを採用した住宅に向くという。外観デザインは打ち放しコンクリート調の「クールスタイル」、石張り調の「ナチュラルスタイル」、タイル調の「シックスタイル」の3種類。プランは自由設計だが、あらかじめ19プランを用意した。子育て中の団塊ジュニア世代を主要顧客に想定している。参考価格は109平方メートルのガレージプランで1,622万円。年間200棟を販売する。
 
 
13.石友ホーム、低価格住宅に再参入−団塊ジュニアに照準
 
 【金沢】富山、石川県地盤の住宅メーカー、石友ホーム(富山県高岡市、石灰晃社長)は、低価格住宅事業に再参入した。全額出資でウッドライフホーム(同)を設立、このほど富山県で本格的に営業を始めた。金利の上昇局面で低価格住宅の購入を急ぐ団塊ジュニア層の取り込みを狙う。10年前に一度撤退したが、今回は別会社で運営を切り離し機動的に展開する。
  ウッドライフホームの社長は石灰社長が兼務。石友ホームから社員14人が転籍した。富山市に最初の住宅展示場を開設し、営業を本格的に始めた。ウッドライフが主に扱うのは1軒当たり1,500万円までの低価格帯。1,700万円以上のボリュームゾーンから比較的高級まで手がける石友ホームとすみ分ける。別ブランドで展開するが、顧客の信用のためグループとしての位置づけは残す。
 
14.東急電鉄、注文住宅事業に参入−まずは田園都市沿線
 
 【横浜】東京急行電鉄は注文住宅事業に参入する。顧客から間取りや外観などの要望を聞き、過去に販売した住宅からそれぞれ合致する部分を組み合わせて販売する。まず人口流入が続く東急田園都市線沿線で手掛け、需要次第で他の沿線にも広げる。新事業で沿線の活性化を促し、5年後に年間販売棟数百棟を目指す。
  2006年にあざみ野(横浜市青葉区)などの保有地で、実験的に6棟の注文住宅を請け負った。田園都市線沿線では老朽化が進んだ住宅が多く、建て替え需要が高まっているほか、住宅地として人気が高く、新規顧客も取り込めると判断。本格参入を決めた。