住宅関連情報 平成18年11月号
 
1. 9月の新設住宅着工、2カ月連続で増加 
 
《平成18年9月期の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
112,442戸         4.0 %
持  ち  家
32,439戸          6.0 %
分 譲 住 宅
32,701戸
       △ 0.7 %
貸     家
46,733戸
          6.8 %
 
 国土交通省が10月31日発表した9月の新設住宅着工戸数は前年同月比4.0%増の11万2,442戸となり、2カ月連続で増加した。分譲マンションが2.4%減少したものの、持ち家(6.0%増)と貸家(6.8%増)が堅調に推移した。季節調整を加えた年率換算は129万8,000戸で、前月比0.2%のプラスだった。2006年度上半期の着工戸数は前年同期比3.8%増の66万4,521戸となり、7期連続で増加した。
 
2.「フラット35」、11月の平均金利3.26%に上昇
 
  住宅金融公庫は11月2日、民間金融機関と提携した最長35年の長期固定ローン「フラット35」の11月の適用金利を発表した。取扱315機関の平均は3.260%で、前月比0.167%の引き上げとなった。平均金利が上昇するのは3カ月ぶりで、2004年9月(3.370%)以来、約2年2カ月ぶりの高水準となった。  
  長期金利の上昇を受けて、公庫が各金融機関の調達金利にあたる提示金利を前月より0.170%高い3.05%に見直したため、連動して金利を引き上げる取扱機関が相次いだ。公庫の提示金利は2003年10月の「フラット35」誕生以来、最高水準となった。  
  日銀が利上げに転じ、金利の先高観が強まるなかで、長期固定ローンのニーズは高まっており、消費者の住宅取得意欲に影響を与える可能性もありそうだ。
 
3.大手銀行、住宅ローン金利を引き上げ
  
  三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行の大手銀行が11月1日から適用する住宅ローン金利が10月31日、出そろった。市場金利が上昇していることに対応し、各行は固定型の住宅ローン金利をほぼすべての期間で引き上げる。  
  みずほ銀行は10月31日、全期間の金利を引き上げると発表した。全期間の金利を引き上げるのは今年5月以来で、3年物は前月より0.2%高い2.75%、10年物は0.15%高い3.85%とする。三井住友銀行は15年超20年以内を0.05%低い3%ちょうどにする以外は、3年物を0.15%高い2.95%、10年物を0.15%高い3.85%にする。
  すでに金利を発表しているりそな銀行はすべての期間で金利を引き上げる。3年物は0.25%高い2.8%、10年物は0.1%高い3.8%にする。三菱東京UFJ銀行は3年物を0.15%高い2.95%、10年物は3.85%で据え置く。
 
4.銀行の住宅ローン、繰り上げ返済が急増
 
  日銀がゼロ金利策を解除して以降、住宅ローンの返済方法を見直したり、有利な条件に借り換える動きが広がっている。金利上昇リスクを回避しようと、三井住友銀行では7月の繰り上げ返済の利用件数が3月に比べ倍増。借入期間中に金利が変わる変動型や金利を短期間固定するローンから、長期間固定するタイプのローンへの借り換えや新規借り入れも伸びている。  
  住宅ローンは借り入れ時に毎月の返済額が設定される。ボーナスなどでまとまった余剰資金ができた場合は、手数料を払って繰り上げ返済するケースが多い。繰り上げ返済手数料は通常2万−3万円程度かかるが、手数料を無料にした銀行を中心に利用件数が伸びている。
 
5.三井住友銀行、返済額上積みできる住宅ローン
 

  三井住友銀行は10月16日から、毎月の返済額を借り手自身の判断で多めに設定できる住宅ローンの取り扱いを始める。通常の固定金利型ローンより借り始めの金利が低い変動金利型。将来の金利上昇を心配する個人が増えており、低金利の間にローンをなるべく多く返済したいという利用者の獲得につなげる。
  変動金利型の住宅ローンは、銀行が金利や返済期間に基づいて毎月の返済額を決めるのが一般的。新型の住宅ローンでは、利用者が毎月の返済額を銀行が決めた額より多めに設定することで、繰り上げ返済手数料などを払わずに通常より早くローン元本を減らせる。途中でローンの返済額を銀行が指定した最低額に戻すことも可能だ。

 
6.トヨタウッドユーホーム、子育て女性に聞いた−家事労働軽減の住宅
 
【宇都宮】戸建て住宅のトヨタウッドユーホーム(宇都宮市、中津正修社長)は子育て中の女性の意見を反映させた独自商品「NS more(エヌエス モア)」を開発した。収納を充実し、台所や洗面所など水回りを楽に移動できる。30歳前後の団塊ジュニア世代をターゲットに据え、北関東エリアで年間 70棟を販売する計画だ。  
  工法は2×4(ツーバイフォー)方式。育児や家事労働の負担を低減するように設計、階段下や玄関口にゆとりを持たせ有効活用できる。
 
7.大和ハウス、金融事業に参入− クレディセゾンと金融子会社
 
  大和ハウス工業は金融事業に参入する。11月にもクレディセゾンと共同で金融子会社を設立し、来年4月からクレジットカード事業を始める。個人向け融資事業にも進出。住宅リフォームや購入者向けの独自ローン商品を手掛ける。住宅メーカーとカード会社の本格的な提携は初めて。住宅市場が成熟するなか、長年手がけた住宅やホテルなどの顧客基盤を活用し金融事業との相乗効果で受注拡大を狙う。  
  新会社は「大和ハウスフィナンシャル」。資本金合計は30億円で大和ハウスが6割、セゾンが4割を出資する。金融庁に貸金業務を申請し、第一弾としてクレジットカード「大和セゾンカード」を発行。5年後に会員数50万人を目指す。
 
8.積水化学工業、団塊ジュニア世代向け住宅の新商品
 
  積水化学工業は10月3日、団塊ジュニア世代向け戸建て住宅の新商品、「bj plus(ビージェイ・プラス)」を10月28日から発売すると発表した。玄関や階段を1つの空間に集中させて居住スペースを広くした。初年度に500棟の販売を目指す。  
  日ごろ使う頻度が少ない玄関や階段を1つのユニットとしてまとめた「コネクト・ユニット」を開発した。ダイニングやリビングを構成するユニットを広くとって居住スペースにゆとりを持たせた。
 
9. パナホーム、シニア向け省エネ住宅を発売
  
  パナホームは10月12日、団塊世代向けの省エネ型住宅を発売する。家や暮らし、空気に配慮し、太陽光発電システムや光触媒タイル、片づけやすい収納などを採用。シニア層のニーズに対応した外観デザインや設計プランを用意した。初年度1,200棟の販売を目指す。
  商品名は「エルソラーナ〈きれいにくらそう〉プライムスタイル」。今年4月に発売した30−40代女性向けの住宅をもとに、外壁の色柄やインテリアのタイプを追加。携帯電話で室内への侵入者の画像が確認でき、鍵や照明機器、エアコンの制御もできる松下電工の防犯システムなどを採用した。
 
10.三井ホーム、中間価格帯を拡販
  
  三井ホームはイージーオーダータイプの木造戸建て住宅「MYREVE(マイレーヴ)」の販売を強化する。住戸のプラン数を100以上に拡充、モデルハウスを積極的に展開する。団塊ジュニア層が住宅取得時期を迎えたことに対応、販売価格が2,000万−2,500万円の中間価格帯の商品をテコに受注拡大を目指す。
  マイレーヴは2004年に発売した。間取りのプラン数は発売当初の50からこれまで92に増やしてきたが、今期中にも100以上に拡充。外観も現在の5タイプから増やす方針で、団塊ジュニア層の多様なニーズに対応する。
 
11.住生活グループ、地震時の住宅建て替え費用を補償
  
  住生活グループ傘下で住宅構造材を販売する21世紀住宅研究所(東京・江東)は10月16日、地震時に全壊した住宅の建て替え費用を補償すると発表した。指定する構造体を採用するなど条件を満たす住宅は最大2,000万円を補償する。保険以外での費用補償は業界で初めて。
  補償期間は10年。対象は金物で接合する木造軸組構造で、指定する部材で建築した住宅。耐震等級の設計確認や、日本住宅保証検査機構の「60年継続点検保証制度」の利用などの条件があり、最長60年まで延長できる。登録料など施主の費用負担はなく、地震保険への加入も不要という。
 
12.物件ごとに設計コンペ−ランドコムが高級戸建て分譲
  
  不動産会社のランドコムは1戸当たりの販売価格が最低1億円以上する高級戸建て住宅の分譲事業に進出する。各物件ごとに国内外の建築家を集めた設計コンペを実施。家具製造販売の「イデー」の創業者で同社顧問の黒崎輝男氏がコーディネート役を務め、インテリアや家具なども備え付ける。高所得者層の増加で、高級住宅需要が一段と高まると判断した。
  ブランド名は「ケーススタディ・ハウス」で、第1弾を神奈川県三浦市内で建設・販売する。約660平方メートルの土地を取得しており、2007年春までに設計コンペを実施し、同年秋の完成を目指す。長野県軽井沢町でも土地を取得済みだ。今後5年間で100戸の建設・販売を目指す。