住宅関連情報 平成18年10月号
 
1.8月の住宅着工、1.8%増・国交省「高水準で推移」
 
《平成18年8月期の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
111,187戸         1.8 %
持  ち  家
33,624戸          6.1 %
分 譲 住 宅
31,694戸
         1.0 %
貸     家
44,925戸
       △ 0.6 %
 
 国土交通省が9月29日発表した8月の新設住宅着工戸数は前年同月比1.8%増の11万1,187戸となり、2カ月ぶりに増加した。貸家は17カ月ぶりに小幅な減少に転じたものの、持ち家と分譲住宅が増加した。季節調整後の年率換算では129万6,000戸で、前月の120万9,000戸を上回った。国交省では「住宅着工は年率換算130万戸前後と高水準で推移している」とみている。  
 分譲住宅は前年同月比1.0%増と、前月の38.3%減から増加に転じた。マンションが1.1%増と2カ月ぶりに増加。近畿圏の減少傾向は続いたものの、首都圏、中部圏が増加に転じた。大規模物件の着工が増えた東京都は同39.8%増だった。一方、一戸建て住宅は2.1%減。  
 持ち家は6.1%増だった。公庫融資による持ち家が減り、民間資金による持ち家が7.0%増加した。  一方、貸家は0.6%減。民間資金による貸家が26カ月ぶりに減少した。
 
2.住宅公庫、「3大疾病保障」付き住宅ローン
 
 住宅金融公庫は来年度から、がん、脳卒中、心筋梗塞(こうそく)の3大疾病にかかった場合に返済を免除する住宅ローンを取り扱う。民間金融機関と提携する長期固定ローン「フラット35」に疾病保障を付ける。疾病保障付き住宅ローンは人気が高まっており、住宅公庫の参入で一段と広がりそうだ。
 早ければ住宅公庫が独立行政法人化する2007年4月から取り扱う。大手生保などが共同で保険を引き受ける。フラット35の利用者が希望した場合に疾病保障を付ける。保険料として通常の金利に0.2−0.3%を上乗せする方向だ。民間銀行の住宅ローンでは疾病保障付きの融資が増えている。三井住友銀行は昨年10月から3メガバンクで初めて取り扱い、7月までの10カ月で1,700億円を超す人気商品になった。
 
3.変動型の住宅ローン金利、大手行6年ぶり上げへ
  
 三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行は借入期間中に金利が変わる変動金利型の住宅ローン金利を10月から一斉に引き上げる。金利は借入期間に関係なく一律で、現行に比べ0.25%高い年2.625%となる。各行は9月29日に新金利体系を発表する。変動金利上げは2000年10月以来6年ぶり。地銀も変動金利を引き上げる見込みだ。
 変動金利は4月と10月に金利を見直す。今回は日銀のゼロ金利政策の解除に伴い短期プライムレート(最優遇貸出金利)が8月に0.25%引き上げられたことに連動した。市場では政権交代で日銀の再利上げは遠のいたとみられており、変動型住宅ローン金利が今後も上がるかは不透明だ。
 
4.大手銀行の住宅ローン金利、固定型下げ目立つ
 
 三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行の大手4行は9月29日、10月から適用する住宅ローン金利を発表した。各行は借り入れ期間中に金利が変わる変動型の金利を6年ぶりに引き上げる。一方で、固定型の金利は下げる銀行が目立った。  
 新しい変動金利は0.25%引き上げ、年2.625%にする。変動金利は4月と10月が金利の改定時期で、今回は短期プライムレート(最優遇貸出金利)が8月に0.25%引き上げられたことに連動した。大手行に加え、横浜銀行、千葉銀行、七十七銀行など有力地銀も年2.625%の金利を適用する。
 
5.中央三井信託銀行、住宅融資に入院保障
 

 中央三井信託銀行はBNPパリバの全額出資子会社であるカーディフ損害保険と組み、入院保障が付いた住宅ローンの新商品の取り扱いを10月2日から始める。すでに取り扱っている「ガン」「急性心筋梗塞(こうそく)」「脳卒中」の三大疾病を保障する住宅ローンに、新たに3つの入院保障を付けた商品で、投入するのは大手銀行で初めて。
 3つの入院保障は、三大疾病の他の病気やケガで入院した場合も対象となる。具体的には、(1)1日の入院で一時金10万円を支払う(2)入院中のローン返済を最長で2カ月保障(3)2カ月を超える入院でさらに一時金として30万円を支払う−の3つの保障を付ける。

 
6.住宅の8割、耐震性に不安・木耐協が診断結果
 
 全国約1,000の工務店などで構成する日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協、東京・千代田、小野秀男理事長)は耐震診断結果調査を発表した。2006年4月1日から6月30日まで診断した住宅1,146件のうち、80%以上が耐震性に不安があることが分かった。
  診断結果では、大地震の発生で「倒壊する可能性が高い」住宅が60.47%(693件)、「倒壊する可能性がある」が23.04%(264件)を占めた。「倒壊しない」は3.05%(35件)にとどまった。
 
7.省エネ住宅建設、補助金を倍増・経産省
 
  経済産業省は2007年度から断熱性などを高めた省エネ住宅の建設費の補助を拡大する。補助金をこれまでの年6億円から12億円に倍増し、年間1,600人程度が補助を受けられるようにする方針。産業部門に比べ家庭の省エネは遅れており、エネルギー効率の高い給湯設備や照明などの導入を促す。  
 省エネ機器・部材の導入コストの3分の1を補助する。太陽光発電や断熱材などを組み合わせ、標準的な住宅に比べエネルギー効率を15%程度高めることが条件。経産省が認定した省エネ設計を利用する必要がある。住宅改修も対象とし、エネルギー消費量を25%削れば補助金を出す。
 
8.トヨタホーム、主力二階建て住宅を一部改良
 
【名古屋】トヨタホーム(名古屋市)は、主力の鉄骨ユニット工法戸建て二階建て住宅「シンセ・アヴェンティーノ」を一部改良、10月24日に発売する。車庫などを住宅に組み込んで上部に二階部分と同じ型の屋根を付ける「下屋(げや)付きタイプ」など外観の種類を拡充するほか、階段やバルコニーの型も増やして顧客ニーズに応える。  
 従来、外観は建物を構成するユニットを3列に並べた標準タイプのみだったが、2列にして間口を狭めた「コンパクトタイプ」や横への広がりを強調した下屋付きタイプを追加した。階段を組み込んだユニットでは従来の長方形に正方形タイプを加えて配置の自由度を高めたほか、1階よりもせり出す型のバルコニーも追加する。
 
9.創建、首都圏で外断熱住宅を分譲・低価格で市場開拓
  
 関西が地盤で戸建て、マンション中堅の創建(大阪市、吉村孝文社長)は首都圏での住宅事業を拡大する。今秋から千葉県で外断熱工法の戸建て分譲を開始、埼玉県や東京都と合わせて2008年5月期末までに300戸程度を販売する計画だ。省エネ効果など高機能の外断熱住宅を低価格で提供して需要を開拓、大都市圏を中心に全国展開を目指す。
 千葉県では千葉ニュータウンの印西市など1市2村で外断熱工法の木造住宅を130戸販売する。先行する印旛村、本埜村の物件は3世代同居にも対応、敷地面積を平均200平方メートル、床面積を同125平方メートルと広めに設定している。モデルルーム2カ所を設け、購入者を募集する。
 千葉県印旛村、本埜村の物件は4,000万円台中心の価格に設定、若年層でも取得しやすくし早期完売を目指す。
 
10.協調融資枠10億円・ケイアイスター不動産、分譲住宅を強化
  
【さいたま】分譲住宅設計・販売のケイアイスター不動産(埼玉県本庄市、塙圭二社長)は、三井住友銀行などとコミット型協調融資(シンジケートローン)契約を交わした。資金は埼玉県などでの分譲住宅用地の取得や建設費などに充てる。同社は今年に入って、東京都や千葉県などに相次いで支店を開設するなど北関東以外にも事業エリアを拡大中。融資を活用し、核である分譲住宅事業をさらに強化する。
 10億円の融資枠(期間は2年)で、1年間はいつでも引き出し可能。埼玉県信用金庫(熊谷市、安田裕信理事長)が半分の5億円を受け持つ。同社は埼玉県内を含む7カ所で用地を仕入れて、住宅を建設・販売する。
 
11.NECネクサ、ネットで住宅設計図を共有−住宅販社と施工店で
  
 NECネクサソリューションズ(東京・港)は、住宅販売会社が施工店と住宅設計図面をインターネットを通じて共有できるサービスを三菱地所ホーム(同)に提供したと発表した。従来はファクスや郵送だったが、施工店がいつでも必要な図面を入手可能になるのに加え、工事事業者を含めた図面配布の経費を半減できるという。
 提供したのは「生産用図面共有システム」。システム開発のアイネットが図面を管理するデータセンターを運営し、NECネクサソリューションズが販売を手がける。アイネットが提携する印刷業者が三菱地所ホームから設計図を受け取ってデータ化し、施工店や資材メーカーなど200社が共有する仕組み。設計図は1物件当たり数十枚になることも多く、電子メールで送信するのは難しかったという。
 
12.米不動産仲介大手のコールドウエルバンカー、日本進出
  
 米不動産仲介大手のコールドウエルバンカー(ニュージャージー州)が11月末に日本に進出する。個人向けの住宅のほか投資用物件を扱う。地価の下げ止まりで今後活発な不動産取引が見込めると判断した。2007年末に150のフランチャイズチェーン(FC)店を組織化する計画。
  米社と日本での独占契約を交わしたコールドウエルバンカー・アフリエイツ・ジャパン(東京・渋谷、定村吉高代表取締役)が加盟店を募る。一定水準以上の知識、能力などを備えた不動産仲介会社や営業マンを認定する。