住宅関連情報 平成18年6月号
 
1. 4月の住宅着工、3カ月連続増−大型マンション集中
 
《平成18年4月期の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
111,260戸
15.0%
持  ち  家
31,648戸
2.6%
分 譲 住 宅
34,963戸
30.0%
貸     家
43,721戸
          14.3%
 
  国土交通省が5月31日に発表した4月の新設住宅着工戸数は111万1,260戸で前年同月より15%増えた。前年同月を上回るのは3カ月連続。首都圏の大型マンションを中心とした分譲マンションの着工が大幅に増えたほか、貸家も13カ月連続で伸びた。季節調整済み年率換算では133万5,000戸で前月比9%増となった。  
  内訳を見ると、分譲住宅は前年同月比30%増の3万4,963戸。このうち分譲マンションは55.8%増の2万3,758戸で、4月としては過去最高だった。前年同月が約1万5,000戸と低水準だったことによる反動増に加え、首都圏などで100戸以上の大規模物件の着工が集中したことが影響しているとみられる。  
  地域別に見ると、首都圏が1万4,288戸と前年同月の約2倍。中部圏も1,722戸と56.5%増えた。一方、近畿圏は3,620戸と4%減少し、3大都市圏以外の地域は4,128戸で33.9%増だった。分譲住宅のうち1戸建て住宅は1万1,143戸で2.9%減少した。
 
2.住宅着工、120万戸台が定着−貸家・分譲けん引
 
  住宅投資が好調だ。今年1−3月期の新設住宅着工戸数は平均で年率127万戸と前期(昨年10−12月期)比1.5%増、2005年度の戸数も124.8万戸と1997年度以来の高水準となった。不動産会社などが貸家や分譲マンションの建設を拡大。金利先高観を背景に今後も個人のマイホーム購入は増える見通しで、住宅投資は当面、景気回復を後押ししそうだ。  
  民間調査機関15社が予測した1−3月期国内総生産(GDP)統計(5月19日発表)での民間住宅投資の平均増加率は前期比0.5%。内需の中で最も高い伸びが見込め、GDPの押し上げ要因となる公算が大きい。
 
3.住宅公庫、基準金利を3.68%に引き下げ
 
  住宅金融公庫は6月1日、個人向け住宅ローンの基準金利を現行の3.71%から0.03%引き下げ、3.68%にすると発表した。基準金利の引き下げは4カ月ぶり。6月5日から適用する。返済期間35年で2,000万円の融資を受けた場合、月々の返済額は8万4,757円で、金利引き下げ前より352円少なくなる。
 
4.全国の地価合計額、15年ぶり上昇−年初時点で日銀試算
 

  全国の地価の合計額が年初に前年を上回ったもようだ。日銀が1月1日時点の公示地価を加重平均したところ、前年比1.4%の上昇で1991年の6.8%上昇以来、15年ぶりのプラスに転じた。地価反転を示しており、長期停滞の象徴だった資産デフレからの脱却が間近に迫ったことを裏付けている。
  国土交通省は3月発表の公示地価で前年比での変化率を全国の各調査地点の変化率の単純平均で算出。2.8%のマイナスと15年連続での下落を示した。これに対し、日銀は調査地点の地価額を合計して前年と比較する加重平均方式で変化率を算出した。その結果、調査地点の地価合計額は前年より増えていた。

 
5.トヨタファイナンス、「フラット35」の取り扱い開始
 
  トヨタファイナンスは6月から住宅金融公庫の証券化支援事業に基づく長期固定金利の住宅ローン 「フラット35」の取り扱いを始めると発表した。
  トヨタホーム、グループのマンションに加え、ミサワホーム東京の顧客が対象。年間450件の取り扱いを目指す。
  トヨタホームは愛知県ではシェア首位で、住宅金融公庫は名古屋圏でのフラット35普及に期待している。
 
6.住宅ローン変動型、金利年2−2.7%上限・三菱UFJ銀行
 
  三菱東京UFJ銀行は6月から、市場金利の上昇に備えた新型住宅ローンを投入する。通常の固定金利型ローンより当初の金利が低い変動金利型で、将来、適用金利が半年ごとの見直しで上がった場合でも、年2−2.7%を上限とし、借り手が金利上昇リスクを避けられるのが特徴。景気回復を背景に、日銀がゼロ金利政策を解除するとの観測が高まっており、将来の金利上昇に備えるタイプの住宅ローンが他の銀行にも広がる可能性がある。
  新住宅ローンの借り手にとっては、市場金利が下がれば借入金利が下がる一方、借入金利の上昇幅も一定の範囲内に抑えられる利点がある。当初5年変動型の適用金利は6月は年1.575%に設定。同行がいま提供している当初5年固定型よりも0.275%低い。上限金利は年2%で、現行の固定型より最大で0.15%高くなる可能性がある。
 
7.みずほ銀行と三井住友銀行、住宅ローン金利一部下げ
 
  みずほ銀行と三井住友銀行は5月31日、住宅ローン金利を6月1日から一部引き下げるとそれぞれ発表した。例えばみずほ銀行は固定金利で7年の基準金利を0.4%下げて3.55%とする。三井住友銀行は固定金利で5年の適用金利を0.2%下げて3.3%とする。
 
8.大和ハウス、木造戸建ての販売強化
  
  大和ハウス工業は木造戸建て住宅の販売を強化する。地域販売子会社7社を木造住宅専門に切り替え手薄だった木造の営業体制を充実、主力の鉄骨住宅の営業は大和ハウス本体に一本化する。地震の揺れを吸収できる制震装置付き木造住宅を今夏にも売り出すなど2006年度中に複数の新製品を投入、受注拡大に弾みを付ける。  
  ダイワハウス関東(東京・台東)やダイワハウス関西(大阪市)など全国7カ所の販売子会社で、営業員約300人を木造住宅に特化した営業部隊に切り替えた。  
  営業員は木造住宅の工法、性能などに関する教育研修を終了。今後は各地の特性に沿って自由に設計できる木造住宅などの営業を進める。製品の品質管理や設計基準を保つため技術担当の人員を増員。保証や修繕などのアフターサービス体制も充実する。
 
9.大和ハウス、ネット使い物件販売
  
 大和ハウス工業は5月25日、不動産競売サイト運営のアイディーユー(IDU)とインターネットを使った不動産販売などで業務提携すると発表した。大和ハウスが保有する分譲マンションや戸建て住宅をIDUのオークションサイトを通じて販売する。新たな販売手段を取り入れ顧客拡大をめざす。  
 大和ハウスが競売サイトで新築物件を販売する際には、買い替え希望の顧客が居住物件の売却先として同サイトを利用できるようにする。大和ハウスの顧客が所有する賃貸用マンションの売却サービスも検討する。
 
10.大和ハウス、快適収納テーマにモデルハウス展示
  
  大和ハウス工業は快適な収納をテーマにした戸建てモデルハウス展示を始める。住居内の通路と一体化した収納スペース設置などを提案、注文住宅作りの参考にしてもらう。将来的には製品展開も検討する。
  生活空間アドバイザーの近藤典子氏が実験棟設計で協力する。5月20日から広島県内の展示場で「地方都市での車を使った家族生活」を想定したモデルハウスを公開する。車庫と食品庫をつなげ、車で買い物をしてきた主婦がすぐ荷物を収納できるプランにした。
 
11.ミサワホームの「蔵のある家」、累計3万棟を突破
  
  ミサワホームが1993年から販売している「蔵のある家」の累積販売棟数が3万棟を超えた。床面積に算入されない高さ1.4メートル以下の空間を設け、収納量を大幅に増やせるのが特徴。2005年度は戸建て受注の約4割に「蔵」が搭載されヒット商品に育っている。
  高さ1.4メートル以下の空間は居室とみなされないため、建ぺい率・容積率の対象にならず、固定資産税の対象面積にも含まれない。蔵が遮音層となり、1階にいても2階の生活音が気にならないという利点もある。
 
12.中央住宅、仏風の戸建て住宅
  
  ポラスグループの中央住宅(埼玉県越谷市、大久保浩成代表取締役)は、さいたま市東部で開発中の土地区画整理事業「みそのウイングシティ」内で、フランス風の戸建て住宅分譲を始めた。  
  分譲を始めた「ボゥ ヴィラージュ美園」(約2.46ヘクタール、172棟)は埼玉高速鉄道浦和美園駅から徒歩11分。
  外観は3種類。「南仏プロヴァンススタイル」は明るいクリーム色を多用、瓦屋根などをあしらった。子供の下校時刻に警備員が通学路に立って警備するなど防犯対策も強化する。