住宅関連情報 平成18年5月号
 
1. 住宅着工3.3%増−3月、貸家が押し上げ
 
《平成18年3月期の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
94,318戸
3.9%
持  ち  家
27,382戸
△  1.8%
分 譲 住 宅
27,438戸
△  3.0%
貸     家
38,888戸
          17.2%
 
  国土交通省が4月28日まとめた3月の新設住宅着工戸数は、前年同期比3.3%増の9万3,759戸と2ヶ月連続で前年実績を上回った。持ち家、分譲住宅は減少したが、貸家が12ヶ月連続で増加、全体を押し上げた。  
  持ち家は2万7,275戸と2ヶ月ぶりに2.2%減少した。公庫融資による持ち家が落ち込んだ。分譲住宅は2万7,318戸と2ヶ月ぶりに減少。マンションは1万6,396戸と4.7%減った。  
  分譲マンションを地域別に見ると、東京が14.2%増の5,458戸、埼玉が58.6%増の1,848戸だった。  
  一方、前年同期に大型物件が相次いだ神奈川が1,306戸と59.3%減り、大きく落ち込んだ。千葉は1,575戸と13.4%減った。  
  貸家は、16.2%増の3万8,556戸。そのうち、民間資金による貸家が3万4,968戸と23.8%増えた。  
  投資ファンドによる賃貸アパートの購入の動きが依然積極的なことがうかがえる。
 
2.2005年度住宅着工、3年連続増で124万戸に・貸家は10.8%増
 
《2005年度の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
1,248,807戸
4.7%
持  ち  家
352,470戸
△  4.0%
分 譲 住 宅
370,155戸
 6.0%
貸     家
517,667戸
          10.8%
 
  国土交通省が4月28日にまとめた2005年度の新設住宅着工戸数は前年度比4.7%増の124万8,807戸に上り、3年連続で前年実績を上回った。都市部のマンションブームなどを背景に分譲マンションの着工戸数は23万594戸と前年度より11.2%増加。1990年度に次ぐ過去2番目の水準を記録した。  
  着工戸数の内訳では持ち家が前年度比4.0%減の35万2,470戸で、2年連続の減少。貸家は同10.8%増の51万7,667戸となり、5年連続で増えた。不動産投資信託(REIT)など、不動産投資の対象となる賃貸マンションなどの建設が増えていることが背景にあると見られる。  
  マンションと一戸建てを合わせた分譲住宅は6%増の37万155戸。国交省によると、分譲住宅が持ち家を上回るのは1950年の統計開始以来初めて。「都心でのマンション志向など、ライフスタイルの変化が影響している」(みずほ証券の石澤卓志チーフ不動産アナリスト)との見方もある。
 
3.住宅金融公庫の「フラット35」、5月平均金利3.23%に上昇
 
  住宅金融公庫は5月2日、民間金融機関と提携した最長35年の長期固定ローン「フラット35」の5月の適用金利が取扱302機関の平均で3.230%になったと発表した。前月に比べると0.182%上昇した。長期金利の上昇を受けて公庫が各金融機関の調達金利にあたる提示金利を引き上げたためだ。
  一方、同公庫は同日、個人向け住宅ローンの基準金利を0.19%引き上げ、3.71%にすると発表した。5月9日の申し込みから適用する。
 
4.三井住友銀行とみずほ銀行、5月から住宅ローン金利上げ
 

  三井住友銀行とみずほ銀行は5月1日から住宅ローンの基準金利を引き上げる。中長期の市場金利の上昇に伴う措置で引き上げは3カ月連続。上げ幅は2年物で0.05%、10年物で0.1%。三菱東京UFJ銀行は現行水準を据え置いた。
  みずほ銀行は20年物の固定金利型ローンも0.2%上げ、年3.05%とし、三井住友銀行は15年超20年以内を0.2%上げ年3.1%にする。

 
5.トヨタホーム、主力商品を一部改良−防犯設備を標準装備に
 
  【名古屋】トヨタホーム(名古屋市)は4月12日、主力の「シンセシリーズ」を一部改良して4月29日に発売すると発表した。4月から第三者機関が住宅の品質を評価する「住宅性能表示制度」に防犯の項目が追加されたことを受け、破壊しにくい玄関ドアのカギなど防犯設備を標準装備にする。
  シンセシリーズは2006年3月期の総販売戸数のうち、約8割を占めた主力商品。防犯設備は従来オプション設定だったが、防犯性の高い玄関ドアなどを標準装備にするほか、収納に「耐震ラッチ」を付ける。価格は延べ床面積が156平方メートルのタイプで2,360万円程度。
 
6.住友林業、韓国の戸建て市場開拓−規模は日本の1割
 
  住友林業は戸建て住宅で韓国市場に進出する。現地の建材大手、東和ホールディングス(ソウル)と5月にも合弁会社を設立し、木造の注文住宅を販売する。戸建て住宅大手が韓国に本格進出するのは初めて。住友林業の海外での住宅事業は米国、中国に続き3カ国目。韓国の住宅市場は高層マンションが主体で戸建ては年間約5万戸と規模は小さいが、今後、拡大が見込めると判断した。
  4月24日午後に現地で合弁契約に調印する。新設する合弁会社「東和SFCハウジング」の資本金は50億ウォン(約6億円)で、住友林業と東和ホールディングスが折半出資する予定。ソウル市内に本社を置き、同市や周辺部などで事業を展開する。住友林業は合弁会社に代表権を持つ副社長や企画部長らを派遣し、現地の工務店に戸建て建築にかかわる技術やノウハウを提供する。
 
7.積水ハウス、住宅見学キャンペーンで販促
 
  積水ハウスは4月中旬、全国の分譲地で消費者向けに戸建て住宅の販売促進キャンペーンを始める。住民が生活している分譲開発地を公開、緑化スペースや公園、地域一体となった防犯体制など街全体を見学してもらい販促につなげる。
 「まちなみ参観日」は4月15日から5月14日まで約1カ月間、東北から九州まで全国75の開発地を会場に開く。自然林を生かし敷地の5分の3以上を公園や緑道にした茨城県日立市の分譲地、警備員や防犯カメラを置きセキュリティーを重視した大阪府枚方市の分譲地などを見学してもらう。
  注文住宅では施工現場などを見学する全国統一キャンペーンを開き受注増につなげてきた。分譲住宅にも同様の営業手法を取り入れて販促を狙う。
 
8.積水ハウス、「パラサイト・シングル」向け住宅を提案
  
  積水ハウスは4月11日、30−40代の独身女性と両親が同居することを想定した戸建て住宅の基本プラン「カーサ・フィーリア 娘と暮らす家」を発売すると発表した。親と同居する「パラサイト・シングル」が増えている点に着目、女性の部屋に専用のシャワー室を設けるなどして需要を取り込む。 
  基本プランは3種類。「いっしょスタイル」はパラサイトの女性が使うベッドルームに専用のシャワー室やバスルームなどを設置する。「つながるスタイル」はさらにパラサイト専用のリビングを追加。「それぞれスタイル」はパラサイト女性専用の玄関も設け、将来二世帯住宅としても利用できるようにする。
 
9.愛知の東新住建、関西で戸建て営業強化
  
  【名古屋】愛知県が本拠の東新住建は関西で注文戸建て住宅の営業を強化する。大阪府南部、和歌山県が地盤のカメヤグローバル(大阪府岸和田市、小山潤二社長)を4月24日付で買収。兵庫県宝塚市でも4月下旬にモデルハウスを立ち上げるなど拠点開設を急ぐ。市場規模の大きい関西で営業攻勢をかける。
  カメヤの全株式を1,300万円で取得、100%子会社化する。60人の従業員は全員引き継ぐ方針だ。東新は府南部のカメヤ営業網を活用、自社商品の販売も検討する。買収をテコに2007年6月期に約20億円の売り上げ増を狙う。
 
10.旭化成ホームズ、住宅ローンを証券化
  
 「ヘーベルハウス」を展開する旭化成ホームズは住宅供給会社として初めて住宅ローンを証券化した。このほど2回に分け合計140億円のローン債権を投資家に販売した。日銀の利上げ観測も出るなか、証券化手法の活用で自社のローン金利を低く抑え、住宅の受注拡大に役立てる。
  金融子会社の旭化成モーゲージ(東京・新宿)が住友信託銀行を通じて証券化した。債権の早期転売で金利上昇に備えるほか、資金回転を高め融資の収益効率も引き上げる。債権回収の担保資産はすべて「ヘーベルハウス」で安定度も高いとして、発行した証券はスタンダード・アンド・プアーズから「トリプルA」の格付けも受けた。
 
11.パナホーム、小屋根部分を活用した戸建て住宅
  
  パナホームは4月13日、小屋根部分の有効活用で居住面積を広げた戸建て住宅「エルソラーナ トライ 2.5階の家」を発売すると発表した。都心部では敷地が狭くなりがちだが、居室やバルコニー、吹き抜けなどとして生活スペースを広く確保できるようにした。2世帯同居や子供の誕生で手狭になった住宅の建て替え需要を開拓、2006年度は450棟の販売を見込む。
  従来は収納スペースなどに利用していた小屋裏部分をバルコニーにしたり2階のリビングにつながる吹き抜けにするなど、居住空間にゆとりを持たせた。強度が高く柔軟に設計できる軽量鉄骨を使うため、子供部屋や書斎など居室としても利用できる。価格は3.3平方メートルあたり78万3,500円の予定。最大133平方メートルの敷地まで対応できる。北海道と沖縄を除く全国で販売する。
 
12.土屋ホーム、「外断熱+太陽光発電」のオール電化住宅を発売
  
 土屋ホームは断熱性や気密性が高い外断熱工法に太陽光発電システムを組み合わせたオール電化住宅の販売を始めた。太陽光発電で電灯、空調、調理など家庭で消費する電力量を上回る発電が可能という。北海道のほか関東、北陸などで年間200棟の販売をめざす。
  「サン・ベスト」の価格は3.3平方メートル当たり59万円から。太陽光パネルなどがない従来商品に比べ約12万円高い。(札幌)
 
13.中村ハウジング、イタリア風高級住宅発売
  
  住宅メーカーの中村ハウジング(宇都宮市、中村稔典社長)は5月中旬、イタリア風高級住宅を発売する。建材を直接輸入し本物志向を強調、40−50歳代の顧客層を取り込み、初年度5棟の販売を目指す。  
  高級住宅「イタリアンモダン」は全額出資子会社のアルジェント・ホーム(宇都宮市)を通じて販売する。表面に本物の木材を張ったイタリアの有名ドアブランドなどを採用する。
 
14.昭和30年代の住み心地・団塊世代向けレトロ住宅、遊建築設計社が開発
  
  住宅企画の遊建築設計社(東京、松浦喜則社長、03・3230・1020)は、昭和30年代ごろの平屋建て日本住宅を再現した商品を開発した。子供が独立して夫婦2人暮らしになった団塊世代などを対象に販売を始めた。外観・間取りはレトロ調だが、構造設計や設備は最新技術を導入して性能を高めた。
  商品名は「サント式住宅」。廊下を設けず、部屋と部屋の間をふすまなどで区切った点が特徴。和風建築に欠かせない縁側も備える。畳敷きの茶の間を中心に間取りを構成しており、ちゃぶ台や茶だんすのある部屋で家族がだんらんする生活風景を想定したという。