住宅関連情報 平成18年4月号
 
1. 2月の新設住宅着工、マンション伸び3カ月ぶり増加
 
《平成18年2月期の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
96,995戸
13.7%
持  ち  家
24,923戸
1.2%
分 譲 住 宅
31,602戸
21.5%
貸     家
39,949戸
          16.5%
 
  国土交通省が3月31日発表した2月の新設住宅着工戸数は、前年同月比13.7%増の9万6,995戸と3カ月ぶりに増加に転じた。持ち家のほか貸家、分譲住宅ともに増加。特に分譲住宅は21.5%増と大きく伸びた。増加は3カ月ぶり。このうちマンションは38.1%増の2万318戸と2月としては1989年以降で過去2番目の高水準となった。  
  同省は、分譲マンションの増加について「2005年2月が少なかった反動もあるが、大規模小規模案件ともに堅調だった」とした。一方、耐震強度偽装事件で検査が遅れている影響については「一般的には考えにくい」とした。
 
2.みずほ銀行と三井住友銀行、住宅ローン金利上げ・ 0.1−0.2%高く
 
  みずほ銀行と三井住友銀行は3月31日、住宅ローン金利を4月3日から引き上げると発表した。日銀の量的緩和策解除に伴い、中長期金利が上昇したことに伴う措置。前月に比べ0.1%から0.2%高くなる。特に当初固定金利の2年物、3年物、5年物はみずほ銀行、三井住友銀行とも合併で新銀行が発足以来、最も高い水準になる。  
  みずほ銀行の2年物は2.35%(前月比0.15%増)、3年物は2.65%(0.2%増)、5年物は3.3%(0.15%増)とする。三井住友銀はそれぞれ2.35%(0.15%増)、2.7%(0.2%増)、3.4%(0.2%増)となる。  
  ただ、将来の金利の上昇を見込んだ消費者が、全期間固定の長期ローンを選択するケースが増えると判断し、三井住友銀行は借入期間が15年超−20年以内は2.9%(0.12%増)、20年超−35年以内は2.98%(0.12%)と上昇幅を比較的抑えた。みずほ銀行は15年、20年とも0.2%増の2.85%とする。
 
3.住宅ローン、生活習慣病も返済免除・三菱東京UFJ銀行が邦銀初
 
  三菱東京UFJ銀行は東京海上日動火災保険と組み、がんや糖尿病など「7大疾病」にかかった場合、ローン返済を免除する新しい住宅ローンの取り扱いを3月24日から始める。保障対象を糖尿病などの生活習慣病に広げた住宅ローンは邦銀初という。三井住友銀行行などは先行して3大疾病保障付きの商品の取り扱いを始めており、医療保障付きの住宅ローンが今後も広がりそうだ。
  7大疾病は、がん、脳卒中、急性心筋梗塞(こうそく)の3大疾病に、高血圧、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変の生活習慣病を加えたもの。厚生労働省によると、7大疾病の国内患者数は約1,200万人、死因に占める割合は5割以上に達する。
 
4.中央三井信託銀行、がん保障の新型住宅ローン
 
  中央三井信託銀行は契約者が初めてがんと診断されれば、住宅ローンの返済を免除する新型ローンの取り扱いを4月3日に始める。ローン残高を全額給付する「100%給付型」と、ローン残高の半分を給付する「50%給付型」の2つあるのが特徴。100%給付型の場合は融資金利に年0.2%、50%給付型の場合は半分の年0.1%の金利を上乗せする。
  他の大手銀行でもがんを含めた「3大疾病」や「7大疾病」を保障する住宅ローンはあるが、保障内容が増えれば、上乗せ分の金利も高くなる傾向にある。中央三井信託銀行は対象をがんに絞ったうえで、0.2%の金利上乗せでも高いと感じる人がいると判断。0.1%の上乗せでも、ローン残高の半額を保障する選択肢を用意した。
 
5.住宅ローン手続き、ネットで完結・三井住友銀行
 
  三井住友銀行は住宅ローンの借り入れをインターネットで完結できるサービスを始める。銀行の店頭に足を運ばず、簡単に手続きしたいという利用者が増えているのに対応する。3大メガバンクのなかで三井住友銀行は地方拠点が手薄。ネットを活用して地方都市の顧客を開拓するねらいもある。
  新サービス「ネットdeホーム」は4月10日から開始する。同行の口座を持っていない顧客にも対応し、地方銀行など他行口座からの返済も可能。自動審査システムを充実し、申し込みから4月2日以内に融資の可否などについて回答する。住宅ローン手続きがネットだけで済むのは3大メガバンクでは初めてという。
 
6.個人住宅、建築工事費2年連続増加・2004年度
 
  住宅金融公庫が3月7日に発表した2004年度の個人住宅規模規格等調査結果によると、個人向け住宅の建築工事費の平均単価は1平方メートル当たり17万9,422円となり、前年度より2,868円(1.6%)増えた。2年連続の増加。公庫は「景気回復の影響に加え、耐震強化などで今後も上昇傾向が加速する可能性が高い」とみている。  
  工事費単価は1997年度をピークに下落が続き、2003年度に上昇に転じた。今回は都市部を中心に単価が大幅に上昇し、東京、大阪、愛知など3大都市圏では前年度より約5,000円高い19万5,139円。ただ、3大都市圏を除くと436円の下落で、地方では下落傾向が続いているところもある。
  一方、1戸あたりの住宅面積は134.6平方メートルで、前年度比0.9平方メートル減。都道府県別では青森県の151.5平方メートルが最大で、最も小さいのは神奈川県の124.9平方メートルだった。調査は同公庫が融資し、2004年度中に完成した1万1,935戸を対象に実施した。
 
7.公示地価、東京都が全用途平均で15年ぶり上昇
 
  国土交通省が3月23日発表した2006年1月1日時点の公示地価は、東京都が全用途平均で前年より1.4%上昇し、15年ぶりのプラスとなった。東京、大阪、名古屋の三大都市圏の商業地も15年ぶりに上昇に転じた。堅調なオフィス需要や住民の都心回帰を背景に、大都市圏を中心に地価の下げ止まり感が広がっている。
  全国平均はマイナス2.8%と15年連続の下落だが、下落幅は2.2ポイント縮小した。  全国平均は商業地、住宅地ともに2.7%の下落。1991年のピーク時と比較すると、住宅地は約46%下落し、バブル前の1986年の水準。商業地は約7割下がり、比較できる1974年以降の統計で最低の水準となっている。ただ、前年と比べると住宅地は3年連続、商業地は4年連続で下げ幅が縮小した。  
  東京都は全域平均で反転した。前年は千代田、中央など都心5区で上昇。今年は都内全域の商業地で2.9%、住宅地で0.8%上昇した。都心5区の住宅地はすべての調査地点が上昇。商業地も98%が上昇した。
 
8.大和ハウス工業、上場3社を完全子会社化
  
  大和ハウス工業は3月13日、大和工商リース、ダイワラクダ工業、大和物流の上場子会社3社を8月1日に株式交換で完全子会社化すると発表した。7月26日付で子会社3社を上場廃止し大和ハウスは事業持ち株会社制に移行する。マンションや商業施設販売など重複する事業分野を見直し経営を効率化する。
  株式交換比率は大和工商1株に対し、大和ハウス0.421株、ダイワラクダ1株に対し0.455株、大和物流1株に対し0.62株。
 
9.積水ハウス、屋根裏活用した3階建て住宅を発売
  
  積水ハウスは3月9日、広い屋根裏空間を子供部屋や趣味の部屋などに活用できる3階建て住宅「ベータ アティックコレクション」を発売した。屋根のこう配を緩くし、ゆったりとしたスペースを確保できる。
  価格は3.3平方メートルあたり58万円から。平均的な総3階建て住宅より割安に抑えた。天井の高さを最大3.1メートルまで広げて家族で過ごすリビングにも使える。
  天井は板張り、床はむく材など様々な施工ができ、「隠れ家風」「遊び部屋」などに雰囲気を変えられる。部屋の隅は収納スペースに利用できる。月間50棟の販売を目指す。
 
10.旭化成ホームズ、住宅ローンを証券化
  
  「ヘーベルハウス」を展開する旭化成ホームズは住宅供給会社として初めて住宅ローンを証券化した。このほど2回に分け合計140億円のローン債権を投資家に販売した。日銀の利上げ観測も出るなか、証券化手法の活用で自社のローン金利を低く抑え、住宅の受注拡大に役立てる。
  金融子会社の旭化成モーゲージ(東京・新宿)が住友信託銀行を通じて証券化した。債権の早期転売で金利上昇に備えるほか、資金回転を高め融資の収益効率も引き上げる。債権回収の担保資産はすべて「ヘーベルハウス」で安定度も高いとして、発行した証券はスタンダード・アンド・プアーズから「トリプルA」の格付けも受けた。
 
11.ミサワホーム、展示場モデルハウスに体感施設を設置
  
  ミサワホームは総合展示場内のモデルハウスに住宅の性能を体感できる専用スペースを設置する。4月末から東京都立川市と盛岡市のモデルハウスに建築部材のパネルなどを設置。来場者が強度や断熱性能を実感できるようにする。住宅の耐震偽装問題が広がる中、消費者の納得を得る手法で拡販につなげる。  
  立川市の総合展示場内にあるモデルハウスは建て替えに合わせて体感スペースを設置。盛岡市のモデルハウスは、増設工事をしてスペースを新設する。
  壁材の断面が分かるパネルを設置、一目で断熱性能が分かるようにする。パネルに打ち込んだくぎを引き抜けるかどうか実際に試してもらい強度を実感してもらったり、鉄と木材をそれぞれ加熱、冷却して木材の断熱性の高さを理解してもらったりする。
 
12.リクルートコスモス、戸建て事業で九州進出
  
  マンション大手のリクルートコスモスは戸建て事業で九州地区に進出する。首都圏、関西圏に続き福岡市内で戸建て分譲を始めた。戸建て分譲は投資回収期間がマンション分譲より短い。営業エリア拡大でマンション分譲に次ぐ収益の柱に育成、2007年3月期の戸建て事業の売上高を2006年3月期見通しに比べて4割弱増の300億円に引き上げる計画だ。
 このほど福岡市早良区で第1号物件「コスモアベニュー飯倉山手」(九区画)を手がけた。九州地区で人口の一極集中が進み、住宅需要が増している福岡市内を中心に戸建て分譲事業を進める。
 
13.近鉄不動産住宅、600種からプラン選択・外断熱工法住宅
  
  近畿日本鉄道グループで戸建て住宅を手がける近鉄不動産住宅(大阪市)は3月28日、省エネルギー効果がある外断熱工法の企画住宅「DoLeni」(ドレニ)を近畿圏で発売する。6種類の外観デザインと100種類の設計プランを用意、600種類のパターンから好みのデザインやプランを選択できる。初年度100棟、25億円の売り上げを目指す。
  外観は、レンガ調や南欧風、和風など6種類。色もそれぞれに3−8種類。設計プランは延べ床面積106−162平方メートルで、対面キッチンや吹き抜けの有無などが違う百種類を用意する。全プランに外断熱工法を採用しており、冷暖房コストを大幅に削減できるという。
 
14.三菱地所、首都圏で建売住宅を拡大− 団塊ジュニアに的
  
  三菱地所は首都圏で建売住宅事業を拡大する。2007年3月期は2006年3月期比でほぼ2倍の百戸を供給する。郊外に住む戸建て・持ち家志向の強い団塊ジュニア層を主な顧客層に据え、戸建て建売住宅の新ブランドも展開する。  
  4月1日、千葉市の大規模ニュータウンで新ブランド「ドリームズ・デザイン」のモデルハウスを開く。5月にも「ドリームズ・デザインおゆみ野南」(千葉市緑区)の第1期販売分として18区画を売り出す。  
  区画ごとの敷地面積は200平方メートル超と余裕を持たせ、街並みなど景観にも配慮する。年内に30区画を販売する。価格は3,900万円台から4,600万円台の予定。
 
15.リアルチェンジ、住宅販促支援システムを開発
  
  不動産業務支援システム設計のリアルチェンジイニシアティブ(東京・豊島、鈴木徳之社長)は住宅販促用営業支援システムを開発した。モデルルーム来場者から住宅購入希望に関する顧客情報を集めても本社で一元管理できず有効活用していない例が多い。新システムは顧客情報を全社で共有、営業戦略を立てやすくする。
  新システム「Resfa(レスファ)」は、本社など営業拠点に設置するサーバーとモデルルームを結ぶイントラネットで構成する。モデルルームを訪れた顧客が提出した購入を希望する物件の価格帯などのデータを営業スタッフがパソコンに入力。イントラネット経由でサーバーに送る。インターネットに掲載する不動産広告、自社が運営するホームページ経由で資料を請求してきた顧客の情報もサーバーに登録する。