住宅関連情報 平成18年1月号
 
1. 12月の新設住宅着工、前年比0.9%減・3カ月ぶり減少
 
《平成17年12月期の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
97,932戸
 △ 0.9%
持  ち  家
26,689戸
   △ 0.8%
分 譲 住 宅
27,823戸
△ 3.1%
貸     家
42,998戸
          2.3%
 
  国土交通省が1月31日発表した2005年12月の新設住宅着工戸数は前年同月比0.9%減の9万7,932戸となり、3カ月ぶりに減少に転じた。
  うち持ち家は同0.8%減の2万6,689戸で2カ月ぶり減少、貸家は同2.3%増の4万2,998戸で9カ月連続の増加、分譲は3.1%減の2万7,823戸で、8カ月ぶりに減少した。  
  同時に発表した2005年通年の新設住宅着工戸数は前年比4.0%増の123万6,122戸となり、3年連続で増加した。
 
2.2005年の新設住宅着工、5年ぶり120万戸台
 
《平成17年の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
1,236,122戸
 4.0%
持  ち  家
353,282戸
   △ 4.5%
分 譲 住 宅
369,103戸
 6.8%
貸     家
504,191戸
          8.4%
 
 
  国土交通省は2005年(1−12月)の新設住宅着工統計をまとめた。新設住宅の総戸数は前年比4.0%増の123万6,122戸と3年連続で増加した。好調な分譲マンションや貸家が全体をけん引し、5年ぶりとなる120万戸台に乗せた。一方、12月単月では分譲マンションが8カ月ぶりにマイナスに転じた。  
  2005年の分譲マンションは、好調な販売を背景に前年比12.4%増の22万9,395戸と過去最高だった1990年に次ぐ高水準となった。貸家も8.4%増と5年連続で増加した。一方、持ち家は4.5%減と2年連続の減少。分譲戸建ても1.0%減となった。地域別では持ち家が3大都市圏などすべての地域で減少、分譲マンションと貸家はすべて増加した。
 
3.住宅公庫、個人向けローン金利0.06%下げ
 
  住宅金融公庫は2月1日、個人向け住宅ローンの基準金利を0.06%引き下げ、年3.28%にすると発表した。長期金利の低下を受けた措置。2月3日以降の申し込み受け付け分に適用する。マイホームの新築で1,330万円を借りた場合、償還期間35年で毎月の返済額は5万3,285円となる。
 
4.みずほ銀と三井住友銀、住宅ローン金利の一部引き下げ
 
  みずほ銀行と三井住友銀行は1月31日、住宅ローン金利の一部を2月から引き下げると発表した。みずほ銀行は固定金利の3年を0.05%引き下げ年2.25%に、10年を0.1%引き下げ年3.6%にする。三井住友銀行は固定の3年と10年を0.1%引き下げ、それぞれ年2.35%、年3.6%にする。両行とも適用は2月28日まで。
 
5.りそな、リーマンと住宅ローンで提携・ 顧客のすそ野拡大
 
  りそな銀行は米証券大手のリーマン・ブラザーズ証券グループと住宅ローン業務で提携する。りそな銀行が不動産業者を通じて紹介を受けた個人からローンの申し込みを受け付け、リーマンが審査し融資を実行する。信用度の高い層はりそな銀行が直接融資し、低い層をリーマンに委ねる。大手銀行と外資系証券の住宅ローン提携は初めて。景気回復で投資が上向いてきた不動産分野で連合を組む。
  りそな銀行とリーマンはすでに提携で基本合意。週内にも提携を発表する見通し。内容は、りそな銀行がまずリーマンのローン申込用紙を不動産業者に配布し、業者が住宅購入者に必要事項を記入してもらい、りそな銀行がそれを回収、リーマンに届ける。リーマンの住宅ローン金利はりそな銀行の年2−3%より高い、年4−5%前後の公算が大きい。
 
6.2005年の東京23区内の住宅地価格7%上昇・三井不動産販売調べ
 
  三井不動産販売は東京都23区内の2005年住宅地価格が前年比7%上昇の3.3平方メートル当たり184万円だったと発表した。
  23区外と埼玉県は横ばいで、都心部の地価上昇が鮮明になった。中古マンション価格は23区内で1.3%上がり、同156万円だった。住宅地価格は三井不動産販売が四半期ごとに23区内で30カ所、1都3県で合計109カ所を調査した。
 
7.住宅業界、高齢者住み替え支援へ新法人・ 国が賃料保証
 
  高齢者が郊外の一戸建て住宅を売ることなく生活に便利な都市部のマンションなどに住み替えるのを支援する取り組みが動き出す。高齢者世帯の自宅をいったん借り上げて、広い住宅を望む子育て世帯に貸し出す法人を不動産や建設など住宅関連業界が設立する。2006年度中にも戸建て需要が見込める東京から順次始める。
  65歳以上の高齢者だけで住む世帯は年々増え、2004年時点で780万世帯。郊外の広い戸建てなどは高齢になると維持管理の負担が大きい。大規模な専門病院から遠いことも多い。一方、子育て世代は広い戸建て住宅での子育てを望んでも、ローン負担はじめ経済力を考えると都心からかなり遠くなることが少なくない。
 
8.耐震改修や建て替え、10年で住宅100万戸・国交省方針
  
  国土交通省は1月25日、建物の耐震化を促す改正耐震改修促進法が1月26日に施行されるのに合わせ、10年間で住宅100万戸、学校や百貨店など特定建築物3万棟の改修・建て替えを進める基本方針をまとめた。現在75%の耐震化率を2015年までに90%に引き上げることを目指す。
  これを踏まえ、地方自治体は今後1年程度のうちに耐震診断や建物所有者への指導など具体的な計画をつくる。
 
9.兵庫県、「家屋被害認定士」制度を創設・全国初
  
  兵庫県は1月30日、地震などで被災した住宅について、全半壊など被害の程度を判定する「家屋被害認定士」制度を全国で初めて創設すると発表した。阪神大震災クラスの大災害では、義援金配分など被害程度を迅速に把握する必要が増えており、認定制度によって被害判定の公平性向上につなげる。  
  新制度では法令や被害の判定方法など合計4日の講習を受けた人に資格を与える。当面、市町や県職員が対象で年度内にも第一回講習を実施。2007年度までに約360人の認定を目指す。  
  現在の被災者支援制度では各市町村の職員が調査員として住宅被害の認定にあたっている。自然災害の発生後に調査員を指名する例が目立つなど、準備の遅れや調査員の習熟度の不足が指摘されている。
 
10.フジ住宅、賃貸用戸建て住宅を開発
  
  分譲戸建て住宅中堅のフジ住宅は賃貸用木造戸建て住宅を開発した。自由設計により分譲していた従来の戸建て住宅と部材を共通化。住設機器などの仕様を低価格品と切り替えたりして、既存の戸建て住宅と比べて価格を2割強引き下げた。遊休土地の有効活用を検討する個人を対象に高利回りを期待できる商品として売り込む。初年度で百棟の販売を目指す。  
  新商品名は「フジパレス戸建」。木造2階建てで、広さは90平方メートルと101平方メートルの2種類。間取りは3LDKで、30−40代の夫婦を中心とする家族世帯の入居を想定している。フジ住宅の営業地盤である大阪府下全域と神戸市、尼崎市、芦屋市、西宮市など兵庫県の一部、和歌山市で1月から販売を始めた。
 
11.東急不動産、家庭用熱電併給システムを標準搭載した建売住宅
  
  東急不動産は1月24日、家庭用コージェネレーション(熱電併給)システム「エコウィル」標準搭載の建売住宅を2月下旬から売り出すと発表した。東京都の競争入札で環境対応を提案して落札した。太陽光発電システムを伴わないオール電化の戸建てに比べ、電熱設備の初期コストが4割ほど低いという。  
  分譲するのは「ブランズガーデン南大沢」(東京都八王子市)の34戸。うち13戸を第1期として売り出し、4月上旬に引き渡す。ツーバイフォー工法の木造2階建てで、敷地面積は170−203平方メートル、建物の延べ床面積は113−125平方メートル。設計・施工は東急ホーム、販売は東急リバブルのグループ各社が担当する。価格は5,000万円台から6,000万円台の予定だ。
 
12.リクルートコスモス、最大規模の戸建て分譲・川崎で238区画
  
  リクルートコスモスは明豊エンタープライズと共同で神奈川県川崎市で238区画の戸建て分譲を2月から本格的に始める。リクルートコスモスにとっては過去最大の戸建てプロジェクトになる。1区画の敷地面積は最大で200平方メートル。  
  開発総面積は東京ドームのグラウンドの約3.7倍に相当する4万9,000平方メートルになる。サクラやケヤキなどを街なかに配し、電線や電話線を地中に埋め、環境に配慮した開放感のある街並みにする計画。毎日2回の巡回警備も行い、防犯体制も整える。  
  場所は東急田園都市線「宮崎台」駅から徒歩11分。田園都市線徒歩15分圏内では過去10年間で最大級の規模という。
 
13.リクルート、面談で住宅会社紹介・雑誌などと相乗効果
  
  リクルートは顧客との面談を通じて住宅メーカーを紹介するサービスを始めた。神奈川県内に相談所を2カ所開設ずみで、軌道に乗れば全国に展開する。同社は住宅情報サービスでは雑誌、インターネットともに最大手。雑誌、ネットでの情報発信力に店頭でのきめ細かなサービスを組み合わせ、事業を拡大する。
  横浜市内と神奈川県相模原市内に専門の相談所を合計2カ所置いた。ハウジングアドバイザーと呼ばれる社員を合計で10人常駐させ、消費者1組につき約3時間かけて面談する。相談は無料だが、予約が必要。家族構成や希望する間取り、予算、建設場所、機能、設備などを聞き出す。
 
14.旭化成ホームズ、土地30年一括借り上げ・地主に節税の利点
  
  旭化成ホームズと子会社の旭化成不動産(東京・新宿、山中塁社長)は、30年分の借地代を前払いして土地を借り上げる「土地活用30年一括借り上げシステム」を始めた。土地所有者にとっては前払い金としてまとまった資金を得られるうえ、不動産所得を期間の経過に応じて計上、節税につながる利点がある。  
  旭化成不動産が借地し、旭化成ホームズの賃貸住宅「へーベルメゾン」を建設、運営する。旭化成ホームズは建設請け負いと地主への営業を担当する。30年分の借地代は土地価格の半額程度となる見込み。
  30年後に土地所有者は法定償却後の償却残高で建物を買い取り、土地の返還を受ける。土地所有者は同システムの利用で、事業経営のリスクを回避しながら土地を有効活用できる。2006年度に200戸程度の建設を目指す。