住宅関連情報 平成17年8月号
 
1.新設住宅着工、6月は2.4%増
 
《平成17年7月期の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
109,184戸
   2.4%
持  ち  家
33,381戸
  △7.7%
分 譲 住 宅
30,367戸
 5.0%
貸     家
44,890戸
      10.3%
 
  国土交通省がまとめた6月の新設住宅着工戸数は前年同月比2.4%増の10万9,184戸だった。貸家と分譲住宅がけん引役となり、3カ月連続で前年実績を上回った。貸家は10.3%増と9カ月ぶりに2ケタの伸び率を確保。分譲はマンションが10.9%増と大きく伸びた半面、戸建てが2.7%減だったため、全体では5.0%増にとどまった。
 
2.新設住宅着工、2005年度は1%減−30代世帯増加鈍る
 
  住宅不動産市場研究会(代表・伊豆宏・明海大学名誉教授)がまとめた2005年度の新設住宅着工戸数予測は、前年度比1.0%減の118万1,000戸の見通しだ。可処分所得が減少するほか、住宅市場を支えてきた30代世帯の増加が鈍るため、前年度に比べ約1万2,000戸減るという。
  2005−2010年の中期予測では、持ち家(注文住宅)が平均で毎年3万2,000戸減少する。同様に分譲戸建て、分譲マンションとも毎年各3,000戸の減少を予測。貸家も20代の人口減少で2005年以降は年平均で1万8,000戸減ると分析している。
 
3.住宅公庫ローン基準金利0.06%上げ・年3.08%に
 
  住宅金融公庫は8月1日、個人向け住宅ローンの基準金利を0.06%引き上げ、年3.08%にすると発表した。長期金利の上昇に伴う措置。8月3日以降の申し込み受け付け分に適用する。マイホームの新築費用として2,000万円借りた場合、35年償還で月々の返済額は約7万8,000円となる。
 
4.野村不動産アーバンネット、 住宅ローン情報サイト開設
 
  不動産仲介の野村不動産アーバンネット(東京・新宿)は8月1日、不動産情報サイト「ノムコム」内で住宅ローン情報の提供サービスを始めたと発表した。ファイナンス・オールが運営する金融商品比較サイト「イー・ローン」から、一部コンテンツの提供を受ける。
  開設した住宅ローン情報サイト(http://www.nomu.com/loan/)では、各種金融機関の住宅ローンの比較・検索、シミュレーション、資料請求などが可能。住宅ローンの選び方や用語集も用意した。  
  ノムコムは保険商品や女性向けのマンション購入知識など、幅広い情報提供活動を手掛けてきた。住宅ローンの情報提供を求める声が多く、実施に踏み切った。
 
5.みずほ銀、住宅ローン基準金利を据え置き
 
【NQN】みずほ銀行は7月29日、8月から適用する住宅ローン、借り換え住宅ローン、買い替えローンの基準金利を据え置くと発表した。固定金利選択方式の2年物で2.00%、3年物で2.25%、5年物で2.80%、7年物で3.30%、10年物で3.50%、15年物で3.90%、20年物で4.30%とする。変動金利方式も2.375%に据え置く。
 
6.三井住友銀、住宅ローン金利を一部引き上げ
 
【NQN】三井住友銀行は7月29日、8月1日から適用する住宅ローン金利の一部を引き上げると発表した。固定金利のうち20年超35年以内を0.03%高い2.68%に引き上げる。2年、3年、5年、10年と10年超15年以内、15年超20年以内は据え置く。
 借り換えローンは、固定金利のうち25年超30年以内を0.03%高い2.68%に引き上げる。2年、3年、5年、10年と10年超15年以内、15年超20年以内、20年超25年以内、30年超35年以内は据え置く。
 
7.ミサワ販社、トヨタファイナンスと住宅ローンで提携
 
  ミサワホームは7月27日、販売子会社のミサワホーム東京(東京・杉並)がトヨタファイナンス(東京・江東)と提携したと発表した。8月中に都内で、ミサワの住宅購入者にトヨタの住宅ローン提供を始める。ミサワとトヨタグループの事業協力の第一弾となる。トヨタファイナンスがトヨタホーム(名古屋市)以外の顧客に住宅ローンを提供するのは初めて。
  最長40年の「ミサワホームローン」は保証料や融資事務手数料などを無料にしたのが特徴。全期間を固定金利にすると年率2.92%。当初は都内だけが対象だが、営業担当者の教育を終える9月以降はミサワホーム東京の営業地域である神奈川県にも広げる。
 
8.住宅ローン専門会社が増加・今年4社参入、近く業界団体
  
  証券化の手法を使って住宅ローンを手掛ける「モーゲージバンカー」と呼ばれる専門会社が増えている。今年に入り、旭化成モーゲージなど4社が住宅金融公庫の提携ローン(フラット35)の取り扱いを始めた。近く業界団体も設立される。参入増は住宅ローン金利全体への下げ圧力となりそうだ。
  モーゲージバンカーは預貯金を原資とせずに住宅ローンを供給する会社。証券化市場が発達した米国では2,700社以上あり、住宅ローンのシェアの約7割を占める。日本の市場はまだ小さいが、住宅公庫の直接融資が2006年度で原則廃止されるため、長期固定型ローンの普及の前提となる証券化市場の拡大が急務といわれてきている。

9.エス・バイ・エル子会社のエースホーム、耐震・耐火性高めた住宅を発売
  
  エス・バイ・エル子会社のエースホーム(東京・新宿、岩佐久夫社長)は7月28日、耐震性と耐火性を高めた戸建て住宅「Andy」(アンディ)を発売したと発表した。フランチャイズチェーン(FC)加盟の代理店を通じ、30歳代の一次取得者などに売り込む。初年度に200棟の販売を目指す。  
  構造は木造軸組金具工法。柱の間に張る石こうボードを伸ばして上部のはりとの接ぎ目を覆う。はりや柱にかかる揺れなどの力を石こうボードの面全体に分散し、耐震性を従来の1.5倍に高めた。石こうボードが耐熱材の役割も果たし、耐火性も向上するという。
 
10.エス・バイ・エル、パネル・軸組み折衷工法の低価格型住宅
  
  エス・バイ・エルは木質接着パネルと木造軸組み工法を組み合わせた「HYT構法」の住宅で低価格タイプを9月に発売する。工法に使う部材の仕様見直しで原価を引き下げた。人員配置も見直し、効率的な供給体制を整える。商品構成を多様化、顧客の要望・用途に合った工法を使い分け、戸建て住宅全体の販売を引き上げる。  
 新商品は使用する柱の太さを120ミリメートル四方から105ミリメートル四方に変更。特注していた部材を他の工法と共通化して一戸あたりの価格を1―2割程度低減する。柱を細くすることで室内を広く使える利点もある。柱は上階など上からかかる重さに比例して太くする必要があるが、「耐震性など強度は低下しない」(藤本和典商品開発部長)という。  
  人員配置の効率化では外注する柱の設計と裁断が寸法通りかどうかを確認する専任担当を廃止する。外注先の習熟度が上がったのを機に確認も含め委託しても問題ないと判断した。余剰人員は戸建て住宅の設計や指導に振り向け、新商品を拡販する。
 
11.パナホーム、住宅展示場など営業拠点を拡充
  
  パナホームは住宅展示場など顧客開拓の起点となる施設の拡充を急ぐ。2005年度中に約70カ所の展示場を改装、10カ所程度を新規開業する。支社や支店に併設する住宅機器の体感施設の改装も始める。顧客との接点となる営業拠点の設備を刷新して来場を促し、受注拡大につなげる。今年度は前年度に比べ8%増の7,000戸の受注を目指す。  
  住宅展示場のモデルハウスを主力の省エネ住宅「エルソラーナ」シリーズを中心に建て替えを進める。エルソラーナシリーズは太陽光パネルなどで構成する発電システムを採用した戸建て住宅。外壁や床に高性能の断熱材を用いて冷暖房効率を高めたのが特徴で、3.3平方メートル当たりの単価は67万2000円。顧客に実際に太陽光発電システムなどの機能を体験してもらい利便性を訴える。
 
12.パナホーム、燃料電池コージェネを採用した分譲住宅
  
  パナホームは7月26日、家庭用燃料電池コージェネレーション(熱電併給)システムを採用した分譲住宅を8月1日に発売すると発表した。都市ガスを使って発電した電気を燃料電池に蓄えるなどでエネルギー効率を高め、1戸当たりの二酸化炭素(CO2)排出量を約4割削減できる。パナホームが燃料電池を住宅商品に採用するのは初めて。  
  京浜急行電鉄が宅地開発する「京急ニューシティ湘南大津の丘」(神奈川県横須賀市)で全6戸を分譲する。2階建ての軽量鉄骨住宅で、敷地面積は約206−557平方メートル。販売価格は6,260万−7,040万円を予定している。
  東京ガスと松下電器産業が共同開発した家庭用コージェネレーションシステム「ライフエル」を採用する。都市ガスから取り出した水素を空気中の酸素と化学反応させて発電。発生した熱を利用し屋内外7カ所で給湯できる。
  
   
13.パナホーム、神戸で環境配慮住宅を追加分譲
  
  パナホームは7月20日、神戸市で環境負荷軽減型住宅を新たに50戸追加分譲すると発表した。全戸に太陽光発電システムや雨水貯蔵タンクを設置した住宅で、50戸全体で年間60.2トンの二酸化炭素(CO2)排出を抑制できるという。既に第1期分18戸の分譲を始めており、年内に全戸入居を目指す。
  開発するのは「パナホームシティ西神南2」(神戸市)。神戸市が宅地造成した市有地をパナホームが分譲する。設置した太陽光発電システムなどの効果で、1戸当たりの光熱費を年間14万7,000円程度削減できると試算している。1戸の敷地面積は約167−199平方メートルで、販売価格は4,400万円−5,900万円の予定。

  
   
14.ミサワホーム、2階建て商品に新モデル追加
  
  
  ミサワホームは7月15日、2階建て主力商品「ジニアスいろどりの間」に「スタイリッシュモダン」を追加投入する。他社に比べ弱かった30−40歳代世帯の需要を取り込む狙い。先行販売する「カジュアルモダン」「ジャパニーズモダン」とあわせ年間1,000棟の販売を目指す。内装には明るい色調のスカンディナビア風デザインを取り入れた。価格は3.3平方メートルあたり53万−85万円。   
   
15.中堅アパート・マンション各社、 戸建て分譲に参入相次ぐ
  
  
 アパートやマンション分譲を主体とする中堅不動産各社が戸建て住宅事業に相次いで乗り出している。レオパレス21やフージャースコーポレーションは今年から新規に参入、タカラレーベンも昨年10年ぶりに再開した。都心のマンションに供給過剰懸念が強まるなか、郊外での一戸建ての販売に活路を見いだそうとしている。  
  レオパレス21は埼玉県や千葉県などで300戸の戸建て住宅を販売する。「30歳前後の団塊ジュニア世代は持ち家志向が強く、参入のチャンス」(総務部)とみる。将来は関西を含む全国で戸建てを供給する計画。
  フージャースコーポレーションも千葉県柏市で38戸を販売する計画。立地がマンション開発には向かず、戸建て住宅の開発に転換。事業機会を拡大する戦略だ。
  
   
16.積水化学、地盤・建物の耐震診断−無料サービス
  
  
  積水化学工業は邸別耐震診断システム「ユレナビ」を開発した。10月にも顧客向け無料サービスとして営業現場に導入する。地盤と建物の耐震診断シミュレーション結果を顧客に提供、必要に応じて地盤改良工事や建物の設計変更を実施する。安心感を武器に受注成約率を引き上げる。  
 地盤と建物の両方を組み合わせた耐震診断は珍しい。地盤診断は一般的な「不同沈下の防止」に加え、大地震が発生した場合の地盤震度、揺れの丘上増幅、液状化の可能性も調査する。
 シミュレーションと実地調査を併用。有料で地盤改良工事も手がける。