住宅関連情報 平成16年5月号
 
1. 住宅着工、3月6.9%増−昨年度117万戸、4年ぶり増
 
《2003年度の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
 1,173,649戸
2.5%
持  ち  家
373,015戸
2.1%
分 譲 住 宅
333,825戸
5.6%
貸     家
458,708戸
0.9%
 
《平成16年3月期の新設住宅着工戸数》
利用関係別
戸    数
前年同月対比
総     数
 93,285戸
6.9%
持  ち  家
29,912戸
3.4%
分 譲 住 宅
26,788戸
10.6%
貸     家
35,902戸
8.0%
 
  国土交通省が4月30日発表した3月の新設住宅着工戸数は前年同月比6.9%増の9万3,285戸で、4カ月連続で増えた。昨年度通期でも前年度比2.5%増の117万3,649戸と4年ぶりに増加に転じた。住宅投資面からも景気の回復傾向が確認され、国交省は今年度についても「所得環境が改善すれば底堅く推移するのではないか」とみている。  
  3月の着工戸数の季節調整済みの年率換算値は119万7,000戸で、前月(117万3,000戸)に続き120万戸には届かなかった。内訳は持ち家が3.4%増と2カ月ぶりに増加に転じ、2万9,912戸。貸家は8%増と4カ月連続で増え、3万5,902戸。分譲住宅は10.6%増の2万6,788戸で7カ月連続で増えた。
  2003年度の内訳は、持ち家が2.1%増の37万3,015戸で4年ぶりの増加、貸家が0.9%増の45万8,708戸で3年連続の増加。分譲住宅は一戸建てが3年ぶりに増加に転じ、5.6%増の33万3,825戸まで伸びた。地域別では首都圏(7.5%増)と中部圏(1%増)が増えたが、近畿圏が0.6%減、その他地域は0.4%減と小幅ながら減少した。
 
2.住宅金融公庫、基準金利を0.1ポイント引き上げ
 
  住宅金融公庫は4月14日、直接融資の貸出金利の引き上げ幅を現行に比べ0.1ポイントにとどめると発表した。当初10年間の基準金利は年2.7%、11年目以降は年3.45%となる。新たな公的支援住宅ローンの金利と差を縮めるための設定方法の見直しだが、効果が表れるか不透明だ。
  住宅公庫は政府が策定した特殊法人整理合理化計画に沿って、直接融資を段階的に縮小し、新ローンに軸足を移す方針を打ち出した。ただ、10年程度で繰り上げ返済する場合などは直接融資の方が低金利で、新ローンの2003年度の融資戸数は1万戸の計画に対し805戸にとどまった。
  金利設定方法の見直しには、本来は新ローンの利用を促す狙いがある。これまでの財政投融資金利と連動して決める方法では、直接融資の金利が新ローンの平均金利よりも有利になる場合があった。しかし、今回設定した直接融資の金利は、現行に比べて当初10年間は0.1ポイント引き上げ、11年目以降は0.05ポイント引き下げただけで、直接融資が温存される可能性がある。
 
3.住宅ローン、無料で助言 −ファイナンス・オールが新会社
 
  金融関連サービスのファイナンス・オールは住宅ローン専門のコンサルティング会社を設立、5月から消費者向けに無料アドバイスを始める。金融機関などの住宅ローンの種類が広がり、問い合わせが増えていることに対応する。
 新子会社はホームローン・コンサルティング(東京・港、伊藤雅仁社長、資本金5,000万円)。専門コンサルタントが消費者の生活に合ったローンの選び方を助言する。内容は借入先の選び方や金利の比較方法、繰り上げ返済や借り換えの利点など。
  本社事務所に対面カウンターを設けるほか、電子メールや電話で対応する。消費者には最終的に提携金融機関からローンを選んでもらう。当初はみずほ銀行、東京スター銀行など4社を対象とし、来春までに20社に増やす。新子会社は消費者から費用をもらわず、提携各社から受け取る手数料を収入源とする。
 
4.住宅景況感、回復基調鮮明に・ 1−3月の大手17社調査
 

  住宅生産団体連合会(住団連、奥井功会長)は4月28日、大手住宅メーカー17社の経営者を対象に調査・算出した2004年1−3月期の住宅景況感調査をまとめた。総受注戸数はプラス22ポイントと4・四半期連続で、総受注金額はプラス16ポイントと5・四半期連続で前年同期を上回った。 戸建て注文住宅は受注戸数がプラス18ポイント、受注金額はプラス16ポイント。
  戸建て分譲は9・四半期ぶりにプラスに転じた。住団連では「株価上昇など景況観の回復により、一時期に比べれば改善してきた」(浅野宏専務理事)としている。
  同指数は受注戸数や金額が「前年同期より良い」とした割合から「悪い」とした割合を差し引いた値を数値化した。

 
5.狭い土地でも柔軟設計−住宅大手、戸建て商品発売
 
  積水ハウスやミサワホーム、大和ハウス工業など住宅大手各社が、100平方メートルを下回るような狭い敷地でも好みの設計やデザインができる戸建て商品を相次ぎ発売した。顧客のきめ細かな要望に応じられるオーダーメード感覚を武器に都市部での受注を目指す。  
  積水ハウスは戸建て販売戸数の約半分を占める主力商品「セントレージ」を全面刷新し「ビー フリー」として4月29日に売り出す。外観・間取りは「和風」「洋風」など多くの選択肢の中から選べ、設備も手ごろな基本仕様から高額品まで用意する。
  様々な形状・面積の敷地に対応できる設計の柔軟性も売り。隣の住宅の日照を左右する屋根の形状や軒の長さを豊富に設定し、従来は狭小地専用住宅でしか対応できなかった間口の狭い敷地にも建てられる。
 
6.大和ハウス、狭小地に適した木造3階建て住宅
 
  大和ハウス工業は、都市部の狭小地に適した木造3階建て住宅「ミクリエ」を発売した。基本構造に新方式を採用し設計の自由度を高めたほか、交通振動を抑制する制振機能も標準装備。価格は3.3平方メートルあたり58万8,000円から。
  ミクリエは間口が7メートル以下の敷地でも建築可能。従来より太めの集成材を使った「Dフレーム」を採用、強度を確保するための壁面積を削減した。建物間口は最大6メートルまで10センチ刻みで設計できる。天井も最高4メートルまで対応できるなど広々としたつくり。3階建て住宅の弱点だった採光の悪さや狭苦しさを軽減した。
  自動車の走行によって起こる不快な振動を抑えるため、新開発の制震装置を装備。従来より幅広い振動数に対応できサイズも小型化した。首都圏、近畿圏、中部圏の3大都市圏で販売する。販売目標は年間300棟。
 
7.パナホーム、外壁に光触媒技術採用の戸建て住宅
 
  パナホームはTOTOの光触媒技術を活用した外壁を使った戸建て住宅「エルソラーナ キラテック」を4月6日発売する。光触媒技術により建物の汚れを防止、維持管理費を削減するとともに、太陽光発電システムで光熱費も抑制する。3.3平方メートルあたりの販売価格は69万6,600円。新商品をテコに同社の省エネ住宅商品「エルソラーナ」シリーズで今年度2,400棟の販売を狙う。
  外壁タイルに1マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの酸化チタンの層を焼き付けた。油やほこりによる汚れを防ぎ、大気中の窒素酸化物などを分解する効果があるという。この結果、タイルの張り替えなどが不要になる。
 
8.アキュラホーム、間取り作成ソフトを開発
  
【さいたま】埼玉県を地盤とする注文住宅メーカーのアキュラホーム(さいたま市、宮沢俊哉社長)はソフト開発会社と共同で間取り作成ソフトを開発した。顧客に無料配布し自由に設計してもらう。顧客ニーズを正確に把握できるようにして設計にかかる時間や費用を減らすとともに集客や成約増につなげる。
  「ホームシミュレーター」はアイ・シー・ディー(大阪市、ポール・マイルズ社長)と共同開発した。パソコンで簡単に間取りを設定し、ドアや照明などを自由に取り付けられる。内外装の色やデザインは複数用意。平面図に加え、立体図でも表示できる。
  4月23日から見学会来場者らに配る。同社が組織する工務店網「アキュラネット」の参加600社のうち122社も扱う。年間2万―3万枚を配布する予定。間取りを工務店に電子メールで送り専門家の助言を受けることも可能。自由な家づくり環境を整え「従来の1.5倍の成約を見込む」(宮沢社長)という。
 
9.アキュラホーム、オール電化住宅を限定販売
  

  埼玉県地盤の注文住宅メーカーのアキュラホーム(さいたま市)は自由設計のオール電化住宅「KIREI(キレイ)」(3.3平方メートル約30万円から)を4月23日から300棟限定で販売する。
  省エネ給湯器エコキュートやIHクッキングヒーターのほか床暖房、食器洗い機など20の付帯設備を標準搭載。同社の計算では年間光熱費は約半分で済むという。アキュラホームが中心となり全国の地域工務店約600社で構成するプロジェクトから参加工務店を募り資材調達の共同化などで生産コストを削減。一般のオール電化住宅に比べ安価な販売価格とした。

 
10.アキュラホーム、省エネ住宅の供給モデルを作成
  
 注文住宅メーカーのアキュラホーム(さいたま市)は、経済産業省が策定した次世代省エネ住宅の供給モデルに沿った製品を今夏をメドに投入すると発表した。経産省は次世代省エネルギー基準に適合した住宅の価格面、品質面など4項目に言及したモデルを策定。アキュラホームは、同モデルを取り入れた新規の住宅供給システムの構築を進める。
 
11.サンウッド関東、関電子会社と提携−電化住宅に部材
  
【宇都宮】住宅建築業のサンウッド関東(栃木県今市市、大口勇社長)は関西電力の子会社と提携した。熱源をすべて電気で賄うオール電化住宅に適した工法や部材を関西地区の工務店に供給する。
  関西電力の工務店の会員組織を活用する。 関西電力の全額出資子会社かんでんEハウス(大阪市、島武文社長)と提携、基幹部材などを提供する。技術面でも指導し、かんでんEハウスから同事業の収益の一部を受け取る。サンウッド関東は3年後、同事業で20億円の売り上げを狙う。サンウッド関東の工法が、高気密・高断熱が求められるオール電化住宅に適していることから提携につながった。
 
12.トヨタ、トヨタホーム購入者に死亡時まで融資
  
【名古屋】トヨタ自動車は4月14日、トヨタホームの住宅購入者に新たな金融サービスを提供すると発表した。トヨタファイナンスなどと連携、土地・家屋を担保に死亡するまで融資を受けられる「リバースモーゲージ」を展開、リフォームや教育ローンなど各種低利融資も始める。新サービスで住宅事業を拡大する。
  リバースモーゲージは60歳以上のトヨタホーム購入者が対象。土地と建屋を担保に、3カ月に1回のペースでトヨタファイナンスが一定額を融資。契約者の死亡時に担保を売却して完済する。老後の生活資金に充てるなど、年金を補完する意味合いがある。
 
13.トヨタホーム、外観にこだわる都市型住宅を発売
  
【名古屋】トヨタ自動車系のトヨタホーム(名古屋市)は外観デザインやインテリアへのこだわりが強い30歳代後半から40歳代前半の客層を狙った都市型住宅の新商品「シンセ カーダ」を4月23日に発売する。箱型のシンプルな外観で、玄関に町屋のベンガラ格子をモチーフにした格子状の外構を付けた。
  中庭を標準設定し居室内部の通風性、採光性を確保。外部に面する窓はスリット窓や小窓にするなど、セキュリティー対策も施した。価格は延べ床面積約152平方メートル、2階建ての基本プランが2,387万円。全国27都府県のトヨタホーム販売店24社で初年度300戸の販売を目指す。
 
14.三井ホーム、基本提案100通りの木造住宅
  
  三井ホームは4月15日、イージーオーダータイプの木造住宅「MYREVE(マイレーヴ)」(3.3平方メートル当たり54万円台から)を4月24日に発売すると発表した。間取り50タイプと外観2タイプ、合計百の基本提案から好みの仕様を選択できる。設計関連費用などがかからない分、従来の自由設計型に比べ低コストで済む。
  間取りは約99−139平方メートルの床面積に対応し、ホームシアター、2階リビング、ウオークインクローゼットなど需要の多い提案を用意。階段とキッチン以外の水回りの位置は固定だが、部屋の間仕切りやキッチンの位置は変更できる。
 
15.三井ホーム、子育てテーマの自由設計住宅
  
  三井ホームは子育て家族を対象にした自由設計住宅「Laisonte(レゾンテ)」を4月24日発売する。学齢前の幼児がいる家庭を想定し、家族同士がコミュニケーションを取りやすい間取りを提案した。都市部を中心に30歳後半−40歳代後半の世代に売り込む。
  20畳以上の広さがある共有スペース「ファミリーコモン」には、家族全員の多目的空間のほか、食事や勉強用のテーブルスペース、玩具の収納ボックスを設置した子ども専用コーナーを作れる。各エリアを家具で緩やかに仕切り、互いの気配を常に感じられるようにした。
  ファミリーコモンの上部を吹き抜けとし、2階の子ども部屋の窓から見下ろせる。主寝室は他のエリアと隔離し、車ガレージの上に離れ部屋を用意するなど、個の空間も確保した。子育て終了後の家族構成の変化に合わせて柔軟に間取りを変えられる。価格は延べ床面積145平方メートルの標準仕様で、3.3平方メートル当たり72万6,000円。
 
16.ブライトホーム、 主力戸建て住宅のモデルハウス相次ぎ開設
  
  INAXトステムグループで住宅フランチャイズチェーン(FC)のブライトホーム(東京・江東、松本秀美社長)は都会的な日本家屋をテーマに開発した主力の木造戸建て住宅シリーズのモデルハウス開設に注力する。4月に千葉県木更津市で第1弾を開いたのに続き7月に埼玉県鴻巣市に開設する予定。販売拠点をつくりシリーズの拡販を狙う。
  2004年1月に発売した「sui―vi(粋美)」のモデルハウスを開く。木更津市内は住宅メーカー各社のモデルハウスが並ぶ「木更津住宅公園」に開設。埼玉県鴻巣市では単独の敷地で開設する計画。ともに延べ床面積約200平方メートル。1階部分は部屋の間取りなど、2階部分は構造の説明のスペースにする。「sui―vi」の建築価格は3.3平方メートル当たり48万円などから。初年度は年間100棟以上の販売を目指している。
 
17.積水ハウスとアクタス、こだわりの住宅 −輸入家具を採用
  
  積水ハウスは4月21日、家具・インテリア専門店のアクタス(東京・新宿、森康洋社長)と共同で住宅の新商品を開発したと発表した。ドイツ製のキッチン設備やイタリア製の家具を取り入れるなど内外装にこだわった。5月1日に名古屋で、7月以降に東京と大阪で発売する。
  新商品は「生活を遊ぶ家」。積水ハウスのコンセプトモデル商品第2弾で、30−40歳代で生活にこだわりをもって楽しむ顧客が対象。軽量鉄骨2階建てで内外装に輸入製品などを用いた。木造軸組み住宅などでも内外装にこだわった商品を発売する予定。
  名古屋・東京・大阪に住宅展示場を順次開設するほか、同地域のアクタス直営店に販売コーナーを設置するなど共同で売り込む。標準価格は3.3平方メートルあたり67万円で、月あたり30棟の販売を目指す。
 
18.三菱地所ホーム、2階建ての住宅−曲面壁で柔らか
  
  三菱地所ホーム(東京・港)は4月29日、円の弧の形状をした曲面壁が特徴の「Cerenity(セレニティ)」を発売する。曲面壁を採用して柔らかな外観デザインとしたほか、壁で囲んだ半屋外空間など開放感のある間取りが確保できる。
  切り妻や寄せ棟屋根の典型的な総2階の建物に曲面壁「ラウンドウォール」を組み合わせた。屋外テラスをラウンドウォールの内側に設け、室内にいるような落ち着きある空間とした。価格は163平方メートルの参考プランで3.3平方メートル当たり約65万円。初年度300棟の販売を見込む。
  ラウンドウォールは、都市型住宅「u:D(ユー・ディー)」シリーズにも採用する。また、一次取得者層向けのシステム化自由設計商品「U・CONCE(ユー・コンセ)」にラウンドウォールタイプなど2タイプを追加。多様なニーズに対応できるようにした。
 
19.ジーエルホーム、中庭を中心に据えた一戸建て
  
  INAXトステム・ホールディングスグループでツーバイフォー住宅のフランチャイズを手掛けるジーエルホーム(東京・江東)は4月24日、中庭を中心に据えた住宅「One's 〜Court(ワンズコート)」を発売する。価格は3.3平方メートル当たり49万円台から。初年度は200棟の販売を見込む。 中庭は玄関、リビングルーム、バスルームから見える。
  中庭からバスルームに直接出入りでき、遊び帰りの子どもなどが帰宅しても家の中を汚す心配がない。中庭を設けることで1階部分の採光性が高まり、開放的な間取りを確保できる。
 
20.ツーバイフォー建築協会、 防火地域での耐火構造認定を取得
  
  ツーバイフォー建築協会(東京・港、高橋邦男会長)はこのほど、ツーバイフォー工法による耐火構造認定を各構造部位について国土交通大臣から取得した。これにより都市部の商業地など建築基準法が定める防火地域において、従来から認められていた小規模住宅以外に、商業施設や病院など特殊建築物の建設がしやすくなる。
  ツーバイフォーは床・壁・天井の6面で構成する工法。間仕切り壁、外壁などに次ぎ、このほど階段について耐火構造認定を取得、同工法による木造建築物は防火地域での規制が大幅に緩和されることになる。具体的には延べ床面積100平方メートルを超える住宅や、4階建ての住宅や共同住宅、高齢者向け施設や保育所などが建設できる。